ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

五島で出会った都会人

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五島市のニュースを見た。

五島市は、長崎市の西約100キロに浮かぶ11の有人島と52の無人島で構成されており、人口は36,812人(2019年4月末現在)。2018年4月~2019年3月の1年間で202人が都会から若者が移住し、いまも移住者が増え続けている。

若者が移住する島・長崎県五島市が、大阪市で移住相談会を開催する。」というニュースを見た。

 

 

私は仕事で、時々五島に行く。五島は私の大好きな場所でもある。その五島市も若者の都会への流出とか少子化とかで人口が減少するのではと心配していたら、都会からの移住者が増加しているというニュースを見て嬉しくなった。

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それとは別に、私も最近五島で、二人の都会人に会った。

その1

40代の男性に出会った。彼は20日間民宿に滞在するそうだ。「長期休暇ですか?いいですね。どこからいらっしゃいましたか?」と尋ねると「東京からきました。」と言う。「五島は海が綺麗で自然が豊かでお魚は美味いし最高ですね。」と言う。「20日間もお休みできていいですね。」と言うと、「いや休みではないのです。仕事はやっています。」と言う。「では、五島には仕事でいらしたのですね。」「いや、休暇を兼ねて来ました。」何か話が噛み合わない。よくよく聞くと、彼はIT産業に勤めていて、インターネットに接続できる所であればどこでも仕事ができると言うことであった。「テレビ電話も接続できるしどこでも仕事は可能です。五島は以前から行きたいと思っていたので休暇を兼ねて来ました。」「なるほど、では会社には出勤しなくてもいいのですね?」「出勤しなくても在宅で仕事はできますが、会社内でのコミュニケーションも大事なので、基本10日に一度くらいは出勤します。」と言う。インターネットというインフラがどこにいても仕事ができる社会を実現しつつあるのだと実感する。

 

その2

もう一人の都会人は、今年東京の高校を卒業して、就職のため五島に来たということであった。「五島で、どういうお仕事をしているのですか?」とお聞きしたら釣り関係の会社に就職しているということであった。「釣りが好きなのですか?」「はい、大好きです。」好青年は明るい笑顔で答えた。彼が就職した会社には、お客様として釣り人が全国から来られるそうで、その釣り人のための船宿や磯釣りの手配や舟釣り等様々な釣り人へのサービスをおこなっているそうだ。

「でも、東京の高校生がこちらに就職先を探すのは就職活動も大変だったでしょうね?」と尋ねると『いや、実は私は昔から釣りが好きで「釣りキチ三平」に憧れていました。私が高校一年生の時に、何とかして五島列島に行って釣りをしたいと思って一週間ほど泊まり込んで釣り三昧できる船宿をネットで探していたら今度就職でお世話になる五島の会社を見つけました。そこに連絡して、まず高校一年生の時にお世話になりました。』「あなたは東京に住んでいるのでしょう?東京からだと八丈島とかもっと近い島があるから、そこで釣りは楽しめるでしょう。それなのにどうしてわざわざ五島まで釣りに来たのですか?」「八丈島でも釣りは楽しめますが、八丈島になると魚の種類が変わってくるのです。暖かくなり南国の魚になるので、本土と同じ魚を狙うなら五島が一番なんです。五島は釣り人にとっては聖地なのです。」と言う。彼が五島に来て、初めて念願の釣り人の聖地で釣りをしたのは高校一年生の冬休みで、波止場釣りをしたそうだ。寒かったし、海が荒れて今日は釣りは中止ということもあったり、釣果は今一つだったけど本当に楽しい釣りの体験だったと目を輝かせて語る。一年生の釣りを終えて明日帰るという時に、『「二年生になったらまた来ます。波止場釣りだけでなく、瀬釣りも船釣りもしたいです。いろいろ教えて下さい。」と船宿の方にお話ししたら、「また、来んね。あんたは本当に釣りが好きみたいだから、また来んね。」と言われて二年生の時も三年生の時も来てお世話になりながら釣りをしてきました。3年生のとき「高校を卒業したらこちらに就職させてい下さい。」とお願いしたら、「お父さんやお母さんが了解したら良いよ。」と言われて両親にも了解してもらい今回就職できました。』と話す。

彼の夢は立派な漁師になることだそうだ。今から沢山のことを学んでいかねばならないと思う。辛いこともあるだろう。しかし、決して挫けることなく自分の道を切り開いて行って欲しいと思う。

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私が五島で出会った都会人から考えると、五島の魅力に惹かれている人が確実に増加していることを実感する。島の人口がもっともっと増えればいいなと思う。