ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

参院選挙と「安倍改憲」について

参院選挙の日程が決まった。

安倍首相は5月3日の憲法記念日に、2020年の新憲法施行について「今もその気持ちに変わりはない」と表明している。雑誌の対談で安倍首相は「令和の時代にふさわしい憲法づくりへ、機運を盛り上げていきたい」と発言している。自民党参院選挙政策で、六つの重点政策の一つに改憲を位置づけ、「自衛隊の明記」など4項目を明示して、「早期の憲法改正を目指します」としている。安倍首相はインターネット番組などで“憲法を議論する政党か、しない政党か”が参院選挙の争点の一つであると発言している。

 

「令和という新しい時代にふさわしい憲法づくりを目指す」という安倍首相の発言を聞いて、「時代が変われば、憲法も変えていくのが自然ではないか」という意見を言う人もいる。

また、安倍首相は、自衛隊員が誇りを持って任務をまっとうできる環境を作ることが、今の政治家の責任である。だから、憲法9条への自衛隊明記の改憲を提案している。この改憲でも「何もかわらない」と答弁していることについて「安倍首相が言うことを支持する」と言う人もいる。

 

安倍首相は、森友学園の国有地売却不正疑惑問題、加計学園獣医学部新設の不正疑惑問題、厚生労働省の統計操作疑惑問題などなど、次から次へと疑惑が続いていることについて、口では丁寧に説明すると言いながら、いつもはぐらかしている。今まで、安倍首相から納得できる丁寧な説明を聞いたことはない。そのことから、私は安倍首相について信用できない政治家と言う感想を持っている。安倍首相の言うことは信用できないと言う気持ちがあるので、安倍改憲についても安倍首相の言うことは正しいのだろか?という疑問を持つ。安倍首相が言うように、安倍改憲をしても何も変わらない、戦争の可能性(危険性)が高くなることはない、と発言していることは間違いないのだろうかと思っていたところ、今回、憲法学者小林節さんから「安倍改憲」についての話を聞くことができた。小林節さんは安倍改憲についてこういった。

 

安倍首相は国会で、この安倍改憲でも「何も変わらない」と答弁しています。しかし、実際は「大きく変わります」。

安倍首相が心底そう思っているのであれば、国のリーダーの資格はありません。そうでなければ、安倍首相は大嘘をついているのです。「何も変わらないのに」大騒ぎし、850億円もかけて国民投票までやりますか?

 

安倍改憲ができると、国会の過半数をとっている時の政権が、法律さえ通せば「自衛隊の行動」を無制限に拡大できることになります。戦争という重大な国家の行動について、憲法の規制は及ばなくなるという、とんでもない話になるのが安倍改憲です。

 

憲法に新しい条文を書き入れることは、古い条文は死ぬということす。“新法は旧法を改廃する”は古代のローマ法以来、法律の常識です。

現在、日本国憲法は9条2項で、軍隊は保持しない、交戦権は認めないとしています。だから、日本は戦争はできないのです。ところが自民党改憲条文案では「必要な自衛の措置をとることは妨げない」ということを書き加えています。

 

つまり、“前条の規定(軍隊は保持しない、交戦権は認めない)にかかわらず、今後政府が「必要」と認めた戦争はできます。そのために自衛隊という軍隊を持ちます”と言っているのです。

 

政府が「必要」だと認めたら、自衛隊はどこへでも行けるようになります。しかも「必要」とは、今の政治の文脈でいうと「アメリカ」の要求です。すなわち、自衛隊という軍隊は、今後アメリカの2軍になるという解釈ができます。

 

 

小林節さんは最後に、ぼくは以前、「憲法改正」の立場で自民党とも一緒に仕事をしてきました。しかし、彼らが、今やろうとしていることは、憲法で国民を管理することです。これは憲法改悪です。恐ろしいことになります。いまこの瞬間、一人の良心ある人間として何をなすべきか、護憲なのか改憲なのかと問われると、護憲しかない。安倍改憲を許さず、9条を守り、9条の正しい運用を守ることです。そのために参院選挙では安倍自民党を大敗させなくてはなりません。これは、ぼくが何十年もかかってたどり着いた結論です。

 

小林節さんの話を聞いて、安倍改憲の中身が本当によくわかった。安倍改憲を認めると次は徴兵制につながることもよくわかった。

安倍首相は国会の場でも、肝心なことを伏せて、問題隠しをしている。争点隠しをしている。国会答弁でも、追求されると、直接質問に答えないで、関係ないことをダラダラと答弁して、質問にまともに答えようとしない。

そして国会での討論時間を無駄に消化して、あとは多数決で法案を通す。いわば騙して、戦争しやすい国に作り変えようとしていることがよくわかった。

参院選において安倍自民党に大敗を負わせる鉄槌を下さねばと思う。