ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

五島で知り合った若者達

この夏、五島に遊びに来ている若者と交友する機会があった。

3人のグループで今年の3月に高校を卒業した若者である。

 

3人のうちの1人は調理師専門学校に通っている学生さんである。彼は今年の4月から調理師専門学校に通っていて、2年間通学するらしい。料理人になろうと思った理由をきくと、彼のお父さんはホテルのシェフをやっていて、父親の仕事に憧れたという話であった。また、それとは別に、小学生の頃から料理を作ることに興味を覚え、母親がコロッケを作るときなどは、男の子ながら、進んでお手伝いをしていたということであった。料理をすることが好きなので料理人になりたいと思ったとも言っていた。将来は父親と協力してイタリアンの料理店を持ちたいという夢を語っていた。

 

 

もう一人の若者に、君も学生ですか?と尋ねるとそうですという。何を勉強しているのですか?とさらに尋ねると、バレエですと言う。バレエというと女性を想像してしまうが、男性のバレエダンサーである。バレエをやろうと思ったのはなぜですか?と尋ねると、「私は小さい頃から劇団に所属して演劇や歌やダンスをやっていました。私は大きくなったらミュージカルに出たいと思って歌やダンスを熱心に練習していました。小学3年生の時に変声期で声が出にくくなった時があり、その時ミュージカルをするためにはダンスの基礎としてバレエを学ぶことが重要ということを知り、バレエの練習を始めました。ミュージカルの基礎として始めたバレエだったが、バレエの魅力に取り憑かれバレエにのめり込んでしまいました。高校3年生の時、東京でバレエのコンクールに出場して優勝しました。その優勝をきっかけに、ハンガリーの国立バレエ学院から留学の招待を受けたので、今年の9月からハンガリーの国立バレエ学院に留学しますということであった。彼がいつの日か世界の舞台で日本人バレエダンサーとして活躍するのを期待したい。

 

もう1人の若者にも、今何をしているのかを聞いた。彼は現在、将来の進路について思案中ということであった。その彼が、今年5月、東京で体験した話を聞いた。

彼は今年5月、東京に住む親類の家を訪ねた。その折、新宿に遊びに行ったとき、新宿で男の人に声をかけられた。その男の人はホストのスカウトをする人で「あなたはホストにふさわしい素質があるのでホストの仕事をしてみたらいかがですか?お金稼げますよ。少し時間とれませんか?」と声をかけられたということであった。確かに彼は綺麗な顔をした魅力的な優男である。そのスカウトの話としては「ホストの仕事は女性に擬似恋愛を体験させる、いわば、夢を売る仕事である。夢を売るというのは、実は嘘を信じ込ませるということでもある」という話だったらしい。そしてホストの会社に提出する誓約書に、「お客様とのトラブルから死傷に及ぶ被害が(契約者に)生じても、会社はその責を負わない」などの一項があり、その誓約書を見て、自分にはホストはできそうにないと思い、断ったと言っていた。

 

今年高校を卒業した若者がそれぞれの道を歩み始めている。夢に向かって真っ直ぐに歩む者もいれば、社会の汚濁の中に巻き込まれそうな者もいる。人間社会にはいろんな仕事があるだろう。

若者よ!お願いだから、どうか、「人を騙すことを職業にする」ということだけはしないで欲しい、と強く思う。