ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

嵯峨島(さがのしま)へ行く

 

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三井楽町貝津港から見た「嵯峨島(さがのしま)」

毎日仕事に追われて、忙しくしていたが、やっと待ちに待った休日がきた。今日は心身ともにリフレッシュしたいなぁ、と思い島巡りをすることにした。朝から福江島近辺の渡海船の時刻表を見てたら、嵯峨島への渡海船が一番都合がいいみたいなので、今日は嵯峨の島へ行くことした。

 

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嵯峨島行き渡海船「さがのしま丸」


五島市嵯峨島福江島三井楽町貝津港の西方約5kmの海上に位置し、周囲約13km、険しい男岳・なだらかな女岳からなるひょうたん型の火山島である。西海国立公園や日本の秘境100選に指定されている島である。今日は嵯峨島の自然や文化に触れる旅をしたい。嵯峨島へ行く「さがのしま丸」が出る貝津港へ向かう。さがのしま丸は定員48名で今日の朝一便のお客さんは全部で14名。そのうち、12名は釣り人で、釣り以外の目的は私を含め2名でした。

 

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嵯峨島のアコウ

嵯峨島の桟橋に接岸したら、すぐに自転車をレンタルして、まず嵯峨島のアコウを見に行く。アコウはクワ科の亜熱帯性植物で幹から気根を出して独特の樹形になることが多い。嵯峨島のアコウは、火山の噴出物が堆積して縞模様になった凝灰岩の崖に、アコウの気根が複雑な文様で張り付き火山島・嵯峨島ならではの珍奇な景観を見せている。

 

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嵯峨島教会

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男岳山頂標柱

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男岳から見た女岳

アコウを見た後は、嵯峨島教会へ行き、その横を通って男岳へ向かう。レンタサイクル店で男岳への道を尋ねたところ、男岳への道は藪になっているから行かない方が良いとアドバイスを受けた。山歩きの経験から少々の藪漕ぎも慣れているので様子を見ながら行くことにした。無理とわかればその時点で引き返す、ということで登っていったがなんとか頂上まで行くことができた。

 

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嵯峨島千畳岩(火山海蝕崖)

男岳から下山して港と反対の海岸方面へ降りていくと千畳岩に出る。ここは通称千畳敷といわれる畳を敷いたような海岸風景が広がっている場所である。この千畳敷では毎年お盆に「オーモンデー」と呼ばれるお盆供養の念仏踊りが行なわれている。祖先の霊を迎える踊りで、孤島で他の影響を受けることなく古来伝統の原型がそのまま保存されているものと言われている。

 

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五島市嵯峨島小中学校

学校があったので立ち寄って写真を撮る。五島市嵯峨島小中学校である。今日は日曜日で生徒も先生も、もちろんいない。ーーーーあとで島民の方に聞いたところ、現在中学生1名、小学生3名合計4名が在学中ということであった。

 

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嵯峨島港と住宅地


嵯峨島は港に住宅が集中しているが、住宅地を歩くと無人の家がやはり多い。島民の方に今何人住んでおられますか?と尋ねたら約80人ということであった。多いときは800人くらい住んでいたけどねということであった。帰る時間になってレンタル店に自転車を返しに行く。レンタル店の店番のおばあさんに島に住んで1番楽しいことは何ですかと尋ねたら、「のんびりできることですよ」と言っていた。確かに、のんびりとストレスを感じない生活は楽しいに違いない。

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嵯峨島を後にする


目的は特別ない。知らない土地へ行き、ただ、そこの土地の空気を感じる。風情、情緒を感じる。人情に触れる。そういう旅だから、時間も気にしない。気まぐれで思いつくままの旅である。一日限りの自由な旅が終わった。明日からまた仕事。少しだけ頑張ろうという気持ちが湧いてきた。旅の効用をあえて言うと、頑張ろうという回復力かもしれない。