ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

長崎港周回サイクリング

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緑ピンからスタートして矢印方向に進み緑ピンに戻る周回コース。距離21.86km、上昇高度184m、天気:曇りのち晴、温度22度、湿度85%

 

梅雨前の貴重な晴れ間がのぞく日曜日。連れ合いは美容室に行くので私の相手をしてくれない。そこで、私は運動を兼ねて久しぶりにサイクリングに行くことにした。サイクリングのコースは長崎港周回コースが定番である。その定番コースを、いつもは港を時計周りで巡っているが、今日は港を時計と反対周りで巡ることにした。

 

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スタートしてしばらく進むと左手に海が見えてくる。長崎港外の三菱造船香焼工場の百万トンドックが遠くに見える。暑い日になりそうだが意外と風が涼しい。岩壁では釣り人がソーシャルデスタンスを保ちながら釣りを楽しんでいる。「何狙いですか?」と尋ねるとイカを狙っているということだった。

 

 

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さらに進むと女神大橋が見えてくる。今日の反時計回りのコースでは女神大橋を横目に見ながら直進し、帰りに対岸の西泊から女神大橋を渡って来ることになる。女神大橋からの眺めを楽しみに頑張ろう。

 

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左:戸町番所跡バス停 、右:小菅修船場跡(ソロバンドック)

「戸町番所跡」バス停を通過する。ここ「戸町番所」は寛永19年(1642年)から明治維新までの約200年間、佐賀鍋島藩と福岡黒田藩が隔年交代して対岸の西泊番所とともに千人を駐屯させて鎖国政策にある長崎港の警備に当たった場所である。今は対岸には三菱重工長崎造船所が見える。戸町番所跡の横は小菅修船場跡である。ここ小菅修船場明治元年(1868年)にトーマス・グラバーなどにより造られた日本最初の洋式近代的ドックであり、造船長崎の発祥の地ともいわれている。船を引き揚げる滑り台がソロバン状に見えるためソロバンドックと呼ばれている。

 

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左:水辺の森公園の芝生広場 、 右:水辺の森公園から見た女神大橋

 水辺の森公園に到着。この公園は市内中心部にある広い公園である。ここで小休止。木陰にあるベンチに座ってコーヒーを味わいながら出船入船を見る。ゆったりと時間が流れる感じがする。港外の方に目をやると女神大橋が美しい姿を見せている。

 

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左:長崎県庁新庁舎、右:獅子吼

 長崎県庁新庁舎の前を通過する。新庁舎の入口に大きなライオンの像が据えられている。三越デパートにあるような立派なライオンである。このライオンはどうしてここにあるのだろうと思い、近づいて趣旨書を読む。建立趣旨書にいわく:この像は郷土の偉大な彫刻家北村西望翁が百歳の時に県に寄贈されたもので、活力ある県政の象徴としてここに建立するとあった。

 

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左:浦上川沿いの遊歩道、右:浦上川カヌー風景

浦上川に沿って上流方向に進んでいく。遊歩道がきれいに整備されていてとても快適である。川ではカヌーの愛好者が練習しているのを見かけた。カヌーは競争だから結構ハードなスポーツみたいだ。

 

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左:レンガ塀が続く歩道 右:三菱長崎造船所資料館門

レンガ塀が続く歩道を進んでいく。レンガ塀は春夏秋冬それぞれの季節の風情を感じることができるので好きだ。初夏のレンガ塀の味わいを楽しみながら進んでいると立派な門が見えてきた。三菱長崎造船所資料館門と書いてある。ここが噂の資料館だ。要予約と書いてある。ぜひ、訪問してみたい。

 

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左:飽の浦トンネル入口、右:トンネル内部

今日の最初のトンネルである飽の浦(あくのうら)トンネルに入る。このトンネルの長さは1559mで1998年に完成した。トンネルができるまでは山間部の狭い曲がりくねった道しかなく、時間がかかっていたがトンネルができて随分と便利になった。このトンネルはゆるやかな上りになっている。きついが頑張ろう。

 

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左:大浜トンネル入口 、右:大浜トンネル内部

飽の浦トンネルを出たらすぐに、今日2番目のトンネルに入る。2番目のトンネルは大浜トンネルである。大浜トンネルの長さは764mで2003年に完成した。ここは最初のトンネルほど長くないが、ここもゆるやかな上りである。頑張るしかない。

 

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左:西泊より見た女神大橋 、右:女神大橋から見た長崎港内方面

2つのトンネルを過ぎて、ゆるやかな上り坂をさらに上っていく。ゆるやかであっても上りが続くときつい。やっとの思いで上りきったところで女神大橋に到着。あとはフラットになり女神大橋を快走する。

 

 

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左:魚見山トンネル入口、右:魚見山トンネル内部

快適に飛ばして女神大橋を渡り終える。そして今日3番目の魚見山トンネルに入る。魚見山トンネルの長さは135mで2008年に完成した。あっと言う間に通り抜ける。

 

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今日のサイクリングコースの途中で「アメリデイゴ」の花を見つけた。6月になると一斉に赤い花を咲かせる夏の花である。私はこの花を見て夏が来たことを知る。最近知ったことだが、沖縄県県花は「デイゴ」とあったので、このアメリデイゴのことだと思っていたら、違っていた。沖縄県県花デイゴ」は別品種らしい。

 

 魚見山トンネルを抜けて、デイゴの花を見ながら進むとスタート地点は間近である。久しぶりのサイクリングで今日も朝からいい汗をかいた。水辺の森公園でのんびりベンチに腰掛けて出船入船を見ながら飲んだコーヒーは格別だった。県庁舎の玄関に陣取る勇壮なライオンに会えたのも良かった。今日の周回コースは三つのトンネルと一つの大橋(小さい橋を含めると多数有り)で巡ることができた。このコースは港を360度楽しめるのが良い。

75年前の終戦までは軍事上の機密から海の方を見ることは重大犯罪であった。市中に私服、制服の監視員が多数配置されスパイ行為を行う者を厳しく取り締まった。その時代を考えると平和な時代を本当に有難く思う。二度と港を見ると罰せられるような時代が来ないようにしなければと強く思う。