ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

戸町岳へ行く

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良い天気が続いている。つい先日までは、こんな寒い日に山に行くのは嫌だと言っていたのに、急に春めいてきた。今日みたいな天気の山歩きは気持ちがいいだろうと思い、急遽山歩きをすることにした。2〜3時間山歩きをしたいと思いコースを探していたら戸町岳を見つけた。戸町岳は長崎市の南部に位置する427mの山である。海抜0mの平地から登るととても2〜3時間では行けないが、標高320mの烏帽子岩駐車場からだと簡単に頂上まで行くことができる。烏帽子岩駐車場から戸町岳の所要時間は通常50分である。ゆっくり行っても1時間である。その往復2時間と休憩時間を考慮しても3時間あれば十分可能なコースである。戸町岳の山頂からは素晴らしい景色が期待できる。その景色を楽しみに烏帽子岩駐車場に向かった。

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烏帽子岩駐車場に到着。ここに車を停めて山歩きを始める。ここは標高320m地点である。ここから標高427mの戸町岳を目指す。標高差は107mである。案内板には戸町岳へ1.6kmとある。駐車場には一台車が停まっていたが、私と入れ替わりに出ていった。それ以外人影はない。静かな山歩きになりそうだ。

 

 

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烏帽子岩駐車場を出発して案内板に従って進んでいく。最初は舗装された林道を進んでいく。アップダウンを繰り返しながら少しづつ上っていく。途中から山道へ入る予定であったが、入り口を見落としたようで林道をそのまま進む。コース案内では登山ルートと林道は離れたり近づいたりしながらもほぼ並行して走っている。せっかくの山歩きなので舗装道路でなく舗装されていない山道を歩きたかったが、自分で間違えたのだから仕方がない。舗装された林道をひたすら歩いていく。次の案内板を見落とさないように注意して進んでいく。

 

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そろそろ山道への分岐点があるはずと思いながら注意して進んでいくと、案内板を発見した。戸町岳へ0.6kmとある。今日のコースは短いのに半分以上舗装路を歩いたことになる。舗装路の林道は歩きやすいが、私は何か損をしたような気分である。ここまでは舗装路の林道でも山道の登山道でもどちらも使えたが、薮が繁っている山道の登山道を歩く人は少なくなっているかもしれない。しかし、これからは山道コースのみで林道は並行していない。藪が繁っていたら、藪をかき分けながら進む必要がある。回り道はない。覚悟を決めて細い山道へ入っていく。

 

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細い山道を抜けるとやせ尾根に出る。その尾根伝いに進んで行く。歩きやすい道路が続く。途中、携帯の予定ルートから外れていないか確認しながら進む。赤線で示された予定ルートと進行ルートである青い線が重なるように示されている。間違いない。

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頂上近くは急な上りになっている。その急傾斜の上りをつづら折りで上っていく。そして頂上に到着。戸町岳の名板には427.2mとある。戸町岳は三角点が設置されている山である。名板の横に三角点の標石がある。

 

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戸町岳は三角点が設置されてある山だから頂上からの見通しは良い。頂上からの眺めは絶景である。眼下に小ヶ倉水源地が満々と水を満たしその先には遠く浦上方面が遠望できる。また右手には橘湾と遠く島原半島の稜線が遠望できる。この景色を愛でながら、頂くおにぎりは格別である。

 

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しっかり休憩した後、下山する。この戸町岳の頂上近辺は急傾斜になっていた。上るときは、急な坂だなと思いながら黙々と上ってきたが、下るときは怖さを感じるような急な坂である。滑らないようにゆっくり一歩一歩足元を踏み固めながら下りていく。上りより下りが事故が多いので注意してと自分に言い聞かせながら下りていく。やっと下りきってしばらくいくと今度は急な上りがまた始まる。しばらくそれを繰り返しながら下りていく。

 

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烏帽子岩駐車場に到着。そこからまっすぐ上っていき烏帽子岩展望台へむかう。烏帽子岩も絶景ポイントである。ここにきたら必ず立ち寄る価値はある。この駐車場から30mさらに上ったところに烏帽子岩はある。

 

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烏帽子岩に到着。ここからの絶景は橘湾島原半島と天草である。頼山陽漢詩「天草洋に泊す」に歌われている「雲耶山耶呉耶越か、水天髣髴青一髪」(意味:雲だろうか山だろうか、または呉の国か、越の国か。空と海が一つにとけあってぼうっと青く霞み、水平線が一本の青い線のように見える)を彷彿させる景色が広がっている。ここから天草をながめるとき、いつもこの詩を思い出す。絶景を楽しんで駐車場に戻る。

久しぶりに山歩きでいい汗をかいた。心地よい汗である。冬の間は寒さで家に閉じこもっていたが、暖かくなってきたらたくさん山歩きしたい。山歩きは真剣勝負である。ぼんやりしてると道を見失う。油断すると足を滑らす。今日もいろんな経験をした。無事に下山するには緊張感が欠かせない。この緊張感が五感を鍛えてくれている感じがする。また五感を鍛えに来たい