ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

新潟県知事選の片桐奈保美氏を応援します

古賀茂明氏が日本の今を鋭く説く、古賀茂明TVにおいて「世界一危ない原発再稼働」という話をされていた。私は、世界一大きい、世界一危ない原発はロシアのウクライナ侵攻で攻撃を受け、火災を起こし、ロシア軍に制圧されたウクライナのサボリージャ原発のことと思って聞いていたが、実はそうではなかった。ウクライナのサボリージャ原発は欧州で一番大きい原発であるが、世界で一番大きい危険な原発は日本の新潟県にある柏崎刈羽原発であった。

古賀氏の話は続く。「その柏崎刈羽原発は再稼働を目指してきたが、地震に弱い軟弱な地盤が指摘されたり、検査で工事が完了していないことが発覚したり、安全保安上の重大ミスが発覚したりして、現在再稼働の許可はおりていない。そういう中、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う世界的なエネルギー問題が発生したことにより、日本国内では原発再稼働が必要という声が大きくなりつつある。原発については、与党である自民党政権は一貫して安全が確保されたら原発を再稼働していくという姿勢をとり続けてきたが、現状その安全を確保できないために再稼働ができないまま今日まで来ている。それなのに、エネルギー問題を好機として原子力ムラの利権につながる方向から原発再稼働の声が強くなって来ている。それは、安全基準を下げてでも稼働すべきと言う声になっている。ロシアによるウクライナ侵攻で原発は戦争時の格好の攻撃目標になるということを学び、原発は日本の安全保障上の問題点であると言われているにもかかわらずである。またエネルギー不足を補うのであれば、危険で費用的に高い、しかも核ゴミの処理も解決できない原発ではなく、原発以外の火力水力再生可能など様々な手段で対応可能であるにもかかわらず、原発再稼働が強く叫ばれているのはまさに原発利権のためと思わざるを得ない。

新潟県は5月29日に県知事選選挙がある。原発の再稼働については地元の同意が必要とされているが、同意の判断は知事がすることになる。そのため、今度の知事選挙は再稼働推進か再稼働反対かの戦いそのものである。この県知事選挙には、現職の知事である花角英世氏(63)が2期目の再選を目指して立候補している。花角英世氏は国土交通省の官僚から自民党公明党の支持を受けて知事になった方である。もちろん自民党公明党原発推進派である。今度の知事選において、現職の花角氏は、柏崎刈羽原発について再稼働反対とは決して言わない。しかし、原発再稼働反対派を前にすると気持ちは皆さんと同じという言い方で口を濁している。花角英世氏の支持は自民党公明党に加え国民民主、さらに原発再稼働を推進する原発メーカーや電力会社の組合が加盟する連合も含め原発推進派の全てが花角氏指示に回り、対抗馬は立つことさえ難しいと言う状況になっていた。そのような中、再稼働反対を主張して、一人の女性が立候補した。会社役員で新人の片桐奈保美氏(72)である。片桐氏は原発反対に信念をかけて取り組んできた方であるが、左翼の活動家でも何でもない。地元有力企業の副社長である。地元企業の経営者であり、地元経済界においてもしっかり地元に根を下ろして活動されている方である。その方が、「欧州最大の原子力発電所が攻撃され黙っていられなくなった。安全な原発はない。現職知事が立つ選挙に対抗馬として出馬すると自分のビジネスにマイナスになることがあるかもしれない。それでもいいのです。次世代のために新潟をよくしなければ死ねない」と述べて知事選に立候補された。

4月10日に行われた原発反対集会にゲストとして参加した小泉元首相は片桐氏の知事選出馬を知って、脱原発を掲げる片桐さんを支援すると表明した。そして、「片桐さんはよく立候補してくれたと思う。そして、片桐さんに大いに頑張ってもらいたい。まず、新潟から原発をゼロにする。選挙はやってみなければわからない。これから始まるんです」とエールを送った。

今年7月には参議院議員選挙が行われる。参議院選挙で自民党公明党の与党とその与党を支持する維新、国民民主与党が勝利したらその後3年間は国政選挙がないため、勝手気ままに多数決の力で憲法の改定、原発再稼働などやりたい放題の政治が行われることが目に見えている。そうなると、日本にとって最悪の日々がやってくる。そのようにならないために、参議院議員選挙は野党が絶対勝利する必要があるが、情勢は厳しい」と述べていた。

新潟県知事選挙は、その参議院議員選挙の前哨戦である。もし、新潟県知事選挙で片桐氏が自民党公明党を中心とする与党連合軍に勝利したら、野党は大きな自信を得ることができるし、さらにその勝利は参議院議員選挙に大きな影響ををおよぼすことができる。新潟県知事選挙は日本の未来を賭けた選挙である。全国から新潟県知事選の片桐奈保美氏を応援したい。