ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

統一教会と反カルト法

ネットニュースで、橋下徹氏「ミヤネ屋」で紀藤氏に徹底論破されるという記事を見た。内容を読んでみると
「8月8日に放送された『ミヤネ屋』で、元大阪府知事橋下徹氏(53)が全国霊感商法対策弁護士連絡会紀藤正樹氏(61)に論破されるシーンがあった。ネットでは弁護士である橋下氏の勉強不足に対して呆れる声が上がっている。
連日、“旧統一教会と政治家の癒着”について取り上げている『ミヤネ屋』。そこで、この日はカルト認定をするために10の基準を掲げるフランスの反セクト法、通称「反カルト法」を引き合いに出し、カルト宗教を取り締まる法律は、日本でも実現するべきかについて議論が交わされていた。
司会の宮根誠司(59)らと共にスタジオ出演していた橋下氏。中継先にいた紀藤氏の、反カルト法のような法律を導入すべきという提言に、『反カルトというのは、あくまでも宗教規制であり、(信者が)信じているのはしょうがない。信教の自由というものがあり教義内容や内心に踏み込むのは危険』と返した。
すると紀藤氏は、『橋下氏の議論は70年から’80年代に欧米で議論されていたことと同じ。40年前の議論を蒸し返している。反カルト法は信教の自由を犯すものではない。その団体が法律を守っているかどうかによって判断するものだ。信教の自由は守り、違法行為があれば規制するというのが反カルト法である。これは諸外国の常識であり、そしてカルト規制法は団体規制なので、宗教団体に限らない』と述べたとあった。

私はこの記事を読み、カルト宗教を規制する法律が外国にあるというのを初めて知った。
フランスのその法律は、反セクト法(フランス語: Loi About-Picard)と言って2001年6月12日に制定されたもので、正式名称は「人権及び基本的自由の侵害をもたらすセクト的運動の防止及び取締りを強化するための法律2001-504号」という。
この法律は団体(セクト)の違法かつ悪質な活動に一定の規制をかけるための法律であり、人権の侵害が疑われる活動を行う団体が繰り返し犯罪を犯しかつその活動内容が恒常的に悪質であるとき、その団体に無制限な活動の自由を認めるべきでなく、悪質さと犯罪性を根拠にその団体に一定の活動制限や処罰を与えるべきか否か、これを争点とする裁判を開くことを可能にした法律である。

セクト法についてフランス政府が行ったのは「いい宗教」か「悪い宗教」か、教えの内容を判断するのではなく、その団体が反社会的な行動をしているかどうかでジャッジをする方法である。
その判断基準となるのは、以下の10項目である。
①精神的不安定化
②法外な金銭要求(献金など)
③元の生活からの意図的な引き離し
④身体に対する危害
⑤子供の強制的な入信
⑥反社会的な説教
⑦公共の秩序を乱す行い
⑧重大な訴訟違反
⑨通常の経済流通経路からの逸脱(高額な物品販売など)
⑩公権力への浸透の企て
フランスではこの1つにでも該当すれば「セクト」、つまり「カルト団体」のリストに載ることとなり、1995年当時その数は172にも上ったという。
フランスの反セクト法成立の過程を読んでいて驚いたことは、この法律が成立するきっかけは統一教会による布教活動であったと書かれていたことである。当時、フランスで統一教会の布教が積極的に行われていて、行方不明になる若者が多数発生したり、高額な寄進で困窮する事態の発生などがきっかけになったようだ。日本では合同結婚式に参加した女性がその後何千人も行方不明と言われたり、毎年霊感商法により数百億円が吸い上げられていると言われているのに放置されてきた。国によって取り組みがこんなに違うのかと驚いた。

先日内閣改造で辞任した、二之湯智国家公安委員長は2018年に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体が開催したイベントの京都府実行委員会で委員長を務めていたことを明かしているし、5日の閣議後会見で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の霊感商法に関して2010年を最後に「被害届はない」と発言したが、会見終了後、警察庁は被害届ではなく、10年を最後に「検挙がない」と訂正した。警察を指導監督する立場の人間が統一教会のイベントの実行委員長を務めているのであれば統一教会は検挙されないのは当たり前と思ってしまう。被害届は毎年多数出されているにもかかわらず、検挙しないというのはなんらかの力が現場に働いていたのではないかと想像してしまう。

今までのところ、旧統一教会と関係のある国会議員はなんと112人にものぼるとのことである。そのうち自民党は98人(衆議院議員78人、参院議員20人)もの議員が、統一教会系の団体と何らかの関わりがあることが報道されている。そして、その中には総理大臣経験者や大臣経験者など、国の要職を務める政治家の名前がたくさん名前を連ねている。安倍晋三菅義偉麻生太郎細田博之石破茂高市早苗稲田朋美加藤勝信下村博文平井卓也
皆さん、有名な政治家ばかりである。

日本の中枢はカルトによって毒されているのではないかと危惧する。徹底して真相を追求してもらいたい。