ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

久しぶりの上京 その3

今回の2泊3日の旅行もいよいよ最終日となった。最終日は19時15分発の羽田発長崎行きの便で帰る。そのため、羽田に18時に到着予定で丸一日フリーである。上京したら行きたい場所があった。品川の船の科学館である。そこには南極観測船「宗谷」が係留保存されているので上京した折にはぜひ行きたいと思っていた。そして船の科学館を見学した後は、お台場海浜公園など近辺を1日かけて回る予定であったが、月曜日は休館日ということで諦めた。それでは先日、長崎で見送った帆船日本丸の初代日本丸が係留保存されている横浜みなと博物館に行こうと思った。ここもみなと博物館を見学後、横浜みなとみらい21を歩くのも楽しいだろうと思っていたが、調べてみると、ここも月曜日は休館日であった。

 

左:箱根登山鉄道    右:箱根湯本駅

最終日は何をしようかと思案していたら、娘の婿さんから「箱根で温泉に浸かりゆっくりされたらどうですか。箱根湯本だったら、新横浜から新幹線を使って乗り継ぎしても1時間弱で行けますよ」というアドバイスを受けた。それはいい考えだ。温泉に入ってゆっくりするのも悪くないと思い、娘の婿さんから箱根でお薦めの秘湯を教えてもらい日帰り温泉に出かけることにした。新幹線から小田急箱根登山鉄道に乗り継ぎ45分で箱根湯本到着。

 

左:湯本富士屋ホテル     右:早川の岸辺

 

箱根湯本駅舎を出てタクシー乗り場へ行く。途中赤い橋が見えたので立ち寄って写真を撮る。湯本富士屋ホテルと書いてある。箱根には富士屋ホテル系列のホテルはいくつかあるようだが、いずれも高級ホテルである。箱根富士山ホテルには50年前の学生時代に苦い思い出がある。大学の先輩が富士屋ホテルに勤めていて、応援団のエール交換のやり方を教えてほしいとクラブに依頼が来た。そこで、友達の部員が教えに行くことになり、暇だった私も着いていくことになった。当日、友達がホテルの図書室で先輩にエール交換を指導したあと、先輩からレストランで食事をして帰るように言われ、レストランに案内された。ホテルのレストランは紳士淑女が集うような雰囲気の豪華なシャンデリアが飾られたレストランであった。何でも好きなものをオーダーして食べるように言われたが、メニューを見ても内容もよくわからないし、また、テーブルマナーもよくわからなかったのでカレーライスを注文してカレーライスをいただいた。食事の後、先輩から遠慮したと思われて、遠慮しないでもっと美味しいものを食べればいいのにと叱られたが、実は遠慮したのではなく、テーブルマナーがよくわからなかったので食べれなかった思い出である。今考えると、昔から田舎者であったなあと思う。そのようなことを思い出しながら、タクシーに乗車。湯本の奥座敷にある婿殿推薦の秘湯に向かう。

 

たっぷり4時間、温泉を楽しむ。ほとんど誰もいない広い浴槽で手足を伸ばしてゆったりと温泉に浸かりながら満喫する。温泉内にはサウナや露天風呂、打たせ湯やジェットバスなど趣向を凝らしたものもあり、ときどき他の湯に移るなど気分を変えながら楽しんだ。湯疲れしたら休憩所で安眠できる設備も整えてある。ここの休憩所の雰囲気と照明とBGMが良い。私も湯疲れして眠くなり30分ほど心地よい眠りを楽しんだ。温泉に浸り緊張をほぐし代謝を高めて血流を良くし、そして疲労を取り除く効果満点の温泉であった。

 

左:あゆみ橋 石柱     右:暁亭 亭門

帰る時間になった。来る時は上りだからタクシーを使って行くように言われたが、「帰りは下りで駅まで徒歩20分の道のりです。川沿いの散歩道だから散歩しながら歩いても楽しいですよ」と言われていたので散歩しながら駅まで行くことにした。温泉宿を下ってきたらすぐに「あゆみ橋」がかかる川に出た。また、その橋の際には暁亭という門がある蕎麦屋さんがある。「あゆみ橋」も「暁亭」も見覚えがある。以前、ここを散歩で通った事があることを思い出した。湯本のずいぶん山奥に来たような感じだったが、ここだったのかと合点した。では、この川に沿って下っていくと以前泊まったホテルがあるはずと思い川沿いを歩いていく。

 

案の定、3年前、同期会旅行で宿泊したホテル天成園に着いた。3年前の春、このホテルの反対の山の方に旧箱根街道が通っていることを聞いて、「旧箱根街道を自分の足で歩こう」と言いながら朝から歩いたことを思い出した。

 

箱根は紅葉シーズンを迎えていた。黄色や赤が木々を飾り始めている。箱根は四季折々いつ来ても楽しいところである。

お昼は蕎麦処「はつ花」がお薦めですと娘に聞いていた。ここは人気店だからお昼には行列ができて入れないが、2時過ぎれば大丈夫だろうと思ってきたが、2時過ぎても行列は続いている。美味しいお蕎麦を食べたいが諦めざるを得ない

 

箱根湯本商店街を通って駅へむかう。湯本商店街は楽しい。お店の中には気をひくようなフイギュアなどを設置しているところもあり何のお店か気になる。またペンキで昔の箱根を描いているのも面白い。

 

観光地「箱根湯本」は、紅葉シーズンで観光客が押し寄せているという感じであった。それに外国人観光客の多いことに驚いた。今は、円安で外国人にとっては日本は観光しやすい国になっているらしい。それが如実に箱根湯本に現れているような感じである。私も久しぶりに旅行を楽しんだ。今回の旅は孫くんにも会えたし、友達にも会えたし、久しぶりに箱根の湯にも入れたし、楽しい旅であった。3年ぶりの旅で心の洗濯ができた。これからも行きたい時に、行きたいところに、自由に行ける日が続いてもらいたいと切に思う。どうかコロナが再流行しないようにと祈りながら帰途に着いた。