ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

平和公園 散歩

 

  秋晴れの1日、紅葉を求めて平和公園近辺を散歩した。平和公園は、昭和24年に施行された長崎国際文化都市建設法に基づき、原爆の悲惨さを訴えるとともに世界平和と文化交流のための記念施設として昭和26年から整備されてきた面積約18.5ヘクタールの総合公園である。平和公園の東地区は「願いのゾーン」「祈りのゾーン」「学びのゾーン」と区分けされ、また、西地区は「スポーツのゾーン」「広場のゾーン」として整備されている。今日は「願いのゾーン」の中の「世界平和シンボルゾーン」にある世界各国の平和の像を見ながら公園を散歩した。世界各国の平和の像を見ながら公園を散歩して、平和公園は時代を超えて平和の尊さを発信する拠点であることを再確認した。

 

左:平和祈念像     右:平和の泉

「願いのゾーン」として位置づけられる祈念像区域は平和祈念像を中心に、平和の泉や世界各国から寄贈されたモニュメントなどが設置され、平和を願う場として整備されている区域である。まず大きな平和祈念像の下に行く。平和記念像は郷土出身の彫刻家・北村西望氏の作で、昭和30年(1955年)に完成。像の高さ約9.7メートル、重さ約30トンの青銅製で、「右手は原爆を示し、左手は平和を、顔は戦争犠牲者の冥福を祈る」と作者の言葉が台座の裏に刻まれている。毎年8月9日に平和祈念像の前で「平和祈念式典」が行われる。

平和の泉は、被爆者たちが水を求めてうめきながら亡くなったことを踏まえ、亡くなった被爆者に水を捧げて冥福を祈り、世界恒久平和核兵器廃絶の願いを込めて建設された円形の泉である。平和の鳩と鶴の羽をイメージした噴水が舞う。

 

「諸国民友好の像」

「諸国民友好の像」は、1981年にドイツ民主共和国から長崎市に寄贈された像である。平和と人類の幸せな未来、諸国民友好を求める努力を象徴するものである

 

「人生の喜び」

「人生の喜び」は1980年にチェコスロバキア共和国から長崎市に寄贈された青銅製の像である。女性が男の子を両手で高く差し上げ、母親と子供の喜びを表現している像である。

 

「平和」

「平和」の像は1985年にソビエト社会主義共和国連邦から長崎市に寄贈された高さ2.5m、重さ2.5トンの青銅製の像である。母親が子供を抱いた姿で、愛とともに平和を表現している。

 

「乙女の像」

「乙女の像」は1985年に中華人民共和国から長崎市に寄贈された高さ3.2m、重さ27トンの大理石の像である。人類の平和と末長い日中友好を願う中国人民の真心を表している。裏面には胡耀邦氏の直筆で和平という文字が刻印されている。

 

「Aコール」

「Aコール」は1980年にブルガリア共和国から長崎市に寄贈された高さ3.4メートルの青銅製の像である。腕を上げた女性像で平和と調和を求めて闘う若者を表現している。

左:「戦争に対する平和の勝利」   右「平和の碑」

「戦争に対する平和の勝利」は1996年にアルゼンチン共和国サンイシドロ市から長崎市に寄贈された像である。赤い球以外の部分は、戦争の混乱、紛争、死を表し、上部の赤い地球は、それに対する生命の勝利を表している。右の「平和の碑」は1988年に在ブラジル長崎県人会、在ブラジル広島県人会などの協力によりブラジル共和国サントス市から長崎市に寄贈された重さ1トンの石像である。世界恒久平和を願うブラジル国民の心を表している。

 

「生命と平和との花」

「生命と平和との花」は1986年にポーランド人民共和国から長崎市に寄贈された高さ2mの青銅製の像である。この花は生命の再生と力強い躍動を象徴しており、人類が平和な世界で繁栄してほしいという願いを表現している。

 

「太陽と鶴」

「太陽と鶴」は1988年キューバ共和国から長崎市に寄贈された高さ2.15mの像である。円は太陽を、原爆犠牲者の顔は戦争の悲惨さを表している。そして折鶴により平和の尊さを表現している。

 

左:「地球星座」  右:「無限」

「地球星座」は1992年に長崎の姉妹都市であるセントポール市から両市の友好の証として長崎市に寄贈された青銅製の作品である。7つの大陸を表す7人の人間で世界の平和と連帯を表現している。右の「無限」は1991年にトルコ共和国の首都アンカラ市から長崎市に寄贈された鉄製の作品である。男性と女性が手をつないでいる姿は、全人類の平和と協調を表している。

 

「未来の世代を守る像」

「未来の世代を守る像」は1983年にオランダのミデルブルフ市から長崎市に寄贈された青銅製の像である。作品は母親が幼い子供を危険から守っている姿で、世界の人々がともに平和に暮らすためには、次の世代を守ることが大切であることを表している。

 

「人生の讃歌」

「人生の讃歌」は1987年にイタリア共和国ピストイア市から長崎市に寄贈された高さ3.5mの青銅製の像である。母親が我が子を両手で高々と抱き上げ愛と平和を表現している。

 

久しぶりに平和公園はを散歩した。平和公園は修学旅行で長崎に来た児童・生徒が平和学習で必ず訪れる場所である。「戦争は絶対だめだ」と平和公園を巡りながら思った。しかし、世界においては戦争は続いている。だからこそ世界の心ある人たちと連帯して世界平和を築いていかねばと改めて思った。

日本国憲法前文を噛みしめながら「願いのゾーン」を巡る。「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。われらは全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和の内に生存する権利を有することを確認する。・・・・日本国民は、国家の名誉にかけて、全力をあげて崇高な理想と目的を達成することを誓う。」