ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

花見へ行ったよ

明日は花見に行こう。天気予報では、明日、朝早く雨が上がって昼から晴れるという予報だったので、花見弁当を買って行って、桜の下でお弁当を食べようと、前日につれあいと話していたら、翌朝はまだ雨が降り続いていた。そして天気予報は、夕方まで雨が続くと変更されていた。今日のお花見は中止ということで諦めていたところ、15時時過ぎた頃から、覆っていた厚い雲がなくなり、周りが明るくなってきた。さらに、しばらくすると陽射しが見えてきた。「このまま雨は上がりそうね、これなら花見できるね」ということで、急遽花見に出かけることにした。当初予定した場所は山の上の公園であったが、昨日からの雨でまだ足もとが悪いだろうということで、予定を変更して、足もとの良い西山ダム公園へ行くことにした。

 

 

西山ダムは長さ216m、高さ40mの水道水用の洪水調節ダムで1992年(平成4年3月)に竣工した。この西山ダムの60m上流にある旧西山ダムは1904年(明治37年)に竣工した水道専用ダムで日本で2番目に古いコンクリートダムと言われており、現在では貴重な土木遺産である。西山ダム公園は、新旧のダムが同時に見られるお得な場所とダムフアンには言われているようだ。

 

西山ダム公園の花見の楽しみ方の一つは、高さ40mのダム頂上から下を見下ろして桜の絶景を楽しむことである。眼下に桜が一面に咲き誇っている景色は圧巻である。ダムの頂上には、景観を楽しむために張り出した場所が設けられている。その張り出しに立って下を覗くと、支えも何もない空中に浮いているような錯覚から、足がすくむような恐怖さえ感じる。40mの高さは、高所恐怖症の人にとっては怖いかもしれない。しかし、この高さから見る景色は西山ダム公園ならではの楽しみである。

 

西山ダムの二つ目の花見の楽しみ方は、水辺に降りて行って、水路沿いを散策しながら花見を楽しむことである。川には飛び石が置かれており、飛石伝いに川を渡って下から桜を仰ぎ見るのも楽しい。桜の花びらが風に吹かれて川に落ちて、流れていく花筏の風情などいろんな楽しみを味合えるのが西山ダム公園である。

 

桜のトンネルを通っていくと重厚な石門に出会う。石門の銘板には「寒漿濟我人(かんしょうさいがじん)」と刻まれている。案内を読むと、明治時代にこの西山ダム工事に奔走した長崎の政治家伊東巳代治氏の書で、「どんな寒い時でも、市民のために水を汲んであげましょう」という意味らしい。

 

桜のトンネルを進んでいくと歴史を感じさせる石橋が見えてきた。近づいてみると、確かに古い石橋である。橋の高覧に「高麗橋(こうらいばし)」と刻まれてある。案内板を見ると、この橋はもともと中島川の上流に架けられていた橋で、承応元年(1652年)当時長崎に滞在していた中国人によって創架されたと伝えられている。中島川拡幅工事が行われたため、文化財保存のため西山ダム公園に移設されたと書かれてある。

 

桜のトンネルはどこまでも続く。歩き疲れたら、ベンチに腰掛けて、桜の花びらのシャワーを浴びるのも楽しい。この公園は広いので散策にちょうど良い。遠くで子供達の遊ぶ声が聞こえる。子供達の明るい声を聞きながら桜吹雪をみながらゆったりした時間を楽しむ。

子供の声に惹かれて水辺に降りていく。西山ダム公園は公園を上り下りしながら、見下ろす桜、見上げる桜、いろんな視点で桜を楽しめるのが良い。足元が石畳で作られているのも良い。一年ぶりの西山ダム公園であったが今年も桜を満喫できた。案内には夜桜見物もできると書かれていた。夜の公園は夜間照明されてなかなか好評のようだ。西山ダム公園の夜桜見物は未経験である。今度、連れ合いを誘って見たい。