ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

「国民を不幸にする岸田内閣」を読む

植草一秀氏が書かれた「国民を不幸にする岸田内閣」という評論を読んだ。
内容は以下の通りである
「フクシマ事故を直接経験していないドイツが原発を全停止し、フクシマ事故を起こした日本が原発を全面推進する。岸田内閣は戦争危機を煽り、軍事費倍増の方針を示す。最大の平和政策は戦争の火種を作らないこと。戦争の火種を懸命に創作して軍事費を倍増することをマッチポンプという。平和を構築すれば軍事費を増大させる必要がなくなる。軍事費を激増させ、金がないと騒ぎ、庶民大増税を企む。戦争推進、原発推進、庶民大増税推進が岸田内閣の三大政策である。言語道断の三政策だ。この路線を日本国民が支持するのか。悪政を放置するなら、その咎(とが)は国民自身に降りかかることを忘れてはならない。

 多くの人が懸命に政治活動をしている。そのこと自体は尊いこと。しかし、政治のリアリティーは政権の獲得にある。議会過半数を確保し、政権を樹立しないと政治の大転換は実現しない。このことを認識しなければならない。政権樹立、政権奪還の戦略が重要である。

 フクシマ事故を引き起こした日本が原発廃止の方針をかなぐり捨てて原発全面稼働に突き進んでいる。これを主導しているのが岸田文雄氏だ。日本の原発稼働推進は狂気の沙汰。狂気である根拠を明示したのが福井地方裁判所の樋口英明元裁判長である。最大の問題は日本の原発の耐震性能が十分でないこと。日本は世界最大の地震大国で、日本では1500ガルを超える揺れの地震が頻発している。ところが、フクシマ事故を経験したいまも、ほぼすべての原発耐震性能が700ガル以下に留められたままなのだ。いつフクシマ事故が再現されてもおかしくない状況にある。これを容認することはできないとしたのが樋口英明裁判長の判断だった。

 日本政府は中国の脅威を煽る。その上で、南西諸島での対中国戦争に向けての臨戦態勢を整えている。連動して日本の軍事予算を激増させ、米国からの武器輸入を激増させている。これは平和を構築する施策ではない。平和を破壊する施策である。米国が台湾に関する中国との摩擦を拡大させていることについて、これは米国が米国の利益のために実行していることであると台湾の人々は冷静に見ている。米国が中国をいたずらに刺激して台湾と中国との関係を悪化させていることをはた迷惑だと認識している。ところが、日本の岸田内閣は米国が煽る日中関係悪化誘導に抗することなく、ただひたすら米国の命令に隷従する。その行為が日本の領土と日本の国民を危機に陥れる原因になることにまったく警戒を示さない。これでは国民の命と暮らしを守ることはできない。岸田内閣を退場させて日本政治を刷新する必要がある」

植草一秀さんが書かれた「国民を不幸にする岸田内閣」という評論の中身について「全くその通り」と同意する。「戦争推進、原発推進、庶民大増税推進」そのような悪政を放置するわけにはいかないし、そのためには政権奪還が必要であると私も思う。

現在、統一地方選挙が行われている。私が住む長崎市は、市長選挙と市会議員選挙が行われている。岸田政権を倒すためには、地方選挙であっても岸田政権を支持している議員を落とさねばならない。市会議員選挙はいろんな政党からたくさんの候補者が立候補しているので、出身政党から戦争推進か戦争反対か議員の行動が予測できるのでそれを考慮して投票する。
しかし、市長選挙に立候補した4名は自民公明推薦が1名で、他3名は無所属である。自民公明推薦の1名は岸田政権の戦争推進、原発推進増税推進に同意するだろう。他の3名の方の主張は経済再生、子育て支援、教育支援、インフラ整備、安心安全な町づくり、スポーツ文化芸術が楽しめる環境づくりなど似たり寄ったりである。国政選挙でないので岸田政権の戦争推進、原発推進増税推進については言及していない。私は、他の3人についても岸田政権の戦争推進、原発推進増税推進についての候補者の意見を聞きたいが何も触れていない。

 私は知人女性に、地方選挙であっても候補者が、戦争推進か戦争反対かによって、誰に投票するか決めたいと言ったところ、女性は「戦争を推進する議員とか戦争に賛成する議員というのは日本にはいないでしょう。そういう人は一人もいないはずですよ。岸田首相でも戦争に賛成するはずないでしょう。軍事費増税とかいうけど防衛費のことでしょう。防衛のためなら、国会で決まるのであればやむを得ないのではないですか。好きで戦争する議員は日本にはいないでしょう。でも防衛のために戦争になることはあるかもしれない。だから、戦争賛成か反対かで決めるというのはあり得ないでしょう」と私に反論してきた。

知人女性は、素直で温厚な常識的な方である。この方の意見を聞いて、「戦争を喜んでやる人間なんていないと思うのが普通だから、素直な方であればこのような考え方をするのではないだろうか」と思った。岸田政権のメディア対策は、素直な温厚な国民を上手に騙しているようだ。若い人ほど自民党政権を支持している人が多いといわれているが、若い人ほど素直な人が多いから、この女性と同じように自民党のメディア戦略に乗せられているのだと思った。自民党のメディア戦略に関心している場合ではない。「自民党の軍拡政策は防衛のためというより、戦争の危険を高める政策ですよ」と教えていくが、素直な人は疑うことをしないから、「そうかな?戦争を避けるのではなく、戦争に突き進む議員など今どきいるでしょうか?信じにくいですね。」と言う。若い人も同じような考え方かもしれない。素直な人は疑うことを知らないが、政治は疑うことから始まることを教えていく必要がある。