れいわ新選組の山本太郎さんはいつも街頭に出て、市民から質問を受け、それに答えるという形の対話集会をされている。5月30日の相模大野での活動の模様をネットで拝見した。
一人の高校生の方が次のように質問した。「私は高校生です。学生にとってれいわ新選組のメリット何ですか?」
山本さんは質問を受けて次のように答えた。「それは、将来に希望が持てるということだと思います。あなたは今、18歳。あなたは今から人生を歩もうとしています。お答えする前に一つ質問させてもらいます。「18歳のあなたから見て日本の未来は明るいと思いますか?」高校生が答える「いいえ、全然明るくないと思います。」多くの人にとって、日本に未来はあるかと問われて、あると答える人は多くないと思います。なぜなら事実、先進国の中で唯一、30年にわたって衰退し続けているのが日本です。先進国の中で唯一賃金が下がり続けているし、格差は拡大し続けています。地盤沈下しているのが日本です。このようになったのは自民党政治の責任です。自民党は長く日本の政権を担ってきました。自民党は資本家ための政治しかしません。れいわ新選組は資本家を潰せと言っているわけではありません。自民党のやり方では30年衰退している。国民が若い人を含め希望を持てない国になっている、これを変えなければならないと言っているのです。そのためには資本家だけを優遇するのではなく、国民の購買力を高め、内需を拡大する政策を併せてやっていかないと成長はできないと言っているのです。これは世界の経済政策の常識です。自民党の一般国民への基本政策は自助、共助です。自民党は不況の今も国民に自分の足で立て、周りに助けてもらえといいます。不況の今だからこそ、まず国が国民の購買力を高めるための政策を打ち出す必要があります。国民の購買力が高まれば、それに伴い企業は設備投資を始めます。内需による景気の好循環を作らないと日本を復活させることはできません。日本経済の好循環を作り、設備投資する環境を生み出し、日本のものを作る力を取り戻すことが急務です。れいわ新選組は日本という船を明るい未来に船出するための政策を訴えています。どうか応援してください」と答えていた。山本さんの話を聞いている聴衆から拍手が起こっていた。
「障害者の方が国会議員になっているが、具体的にどのような活動をしているのか、またどのような成果上げているのか教えてほしい」という質問があった。
それに対して、山本氏は次のように答えた。「現在、れいわ新選組には3名の障害者の国会議員がいます。一人は重度障害者で障害者の自立支援活動をやられてきた木村英子参議院議員、もう一人は難病ALS患者の舩𢓭靖彥参議院議員、もう一人は世界で最も障害が重い研究者と言われる天畠大輔参議院議員の3名です。障害者が国会議員になったことで、役にも立たないろくでもない奴を国会に送るなと言われるが大きな間違いです。元々、彼らは優秀な研究者であり、会社経営者であり、また地域で障害者自立の活動に取り組んでいる人たちです。彼らが議員に当選したことで、国会のバリアフリー化が進みました。国会でのバリアフリー化は社会のバリアフリー化へ影響を与えます。彼らが当選したことでまずこれが進みました。彼らは、国会が開かれている時はもちろん国会に出席しますし、議員としての活動も真剣に取り組んでいます。各議員が個別にどのような活動をしているかについては、各議員の事務所に問い合わせをしてもらいたいと思います。会報を出している方もいるし、ホームページも開設しています。具体的な活動についてはそちらで確認してもらいたいと思います。
障害者の方に国会議員になってもらったことについて、せっかくの機会ですからお話をさせてください。私たちは今、健康で元気であっても、いつ障害者になるかわからない。この後、帰宅途中に交通事故に遭って障害者になるかもしれない。私たちは今健康で元気だから、ずっと元気でいれるとは限らない。さらに、誰でも歳をとります。高齢者になって車椅子の生活になることもあり得る。また、寝たきりになる可能性だってありえる。誰もが五体満足で元気に満ち溢れ、一生を終える人はむしろ少ない。誰でも一寸先は闇です。死ぬまで健康で、健常者という約束はされていない。しかし、私が怖いと思うことは、自分が何らかの障害を負った場合、何かしらの難病になった場合、この日本で希望を持って生きるのははっきり言って難しいということです。障害者に対しての日本社会の空気は、障害者は社会のお荷物という空気です。障害者にとってそんな国は絶望しかありません。そんな絶望の中で生きていくなんて地獄です。日本が地獄であれば政治家としては変えるしかありません。
誰もが寝たきりになり得る。誰もが高齢者になり、体が動かなくなる。その時、1日中天井を見て過ごすしかない人が大半でしょう。私は、このような絶望を迎えたくないと思う。体が動かず寝たきりになっても頭脳は働く。外に出たい。映画も見たい。買い物に行きたい。しかし、1日中天井を見て過ごすしかない。これが日本の現実です。でも、寝たきりになっても希望を感じられる。寝たきりになっても自分がしたいことができる社会、寝たきりになってもこれからが人生の本番だと思うことができる社会にしたいと思った。そのような社会を作るためには、寝たきり会のトップランナーである彼らを国会に送るしかないと思いました。
麻生副総理が、「90になって老後が心配とか、訳のわからないことを言っている人がテレビに出ていたけど、お前いつまで生きてるつもりだと思いながら見てました」と講演会で語った。
2016年、私は麻生副総理のこの発言を聞いて恐怖を感じた。この話を聞いて、役に立たない高齢者は、自分の死は自分で決めていいよという社会になっていきかねないと思った。希望をなくした高齢者が施設の中で、殺してくれ、死にたいと言う人が現実にいる。例えば、その人たちが、自分にもっとやりたいことがあったり、できたりしたらそのような絶望的ことを言うことはない。自分が老後を迎えた時に、殺してくれとか死にたいとかいうような最終幕を迎えたくないと思う。皆さんは自分の老後を考えた時にどのような老後がいいですか?いやでもみんな老後は来ます。あっという間に老後は来ます。現在の私たちの日本社会は、高齢者は社会のお荷物だとか、さっさと死ねばいいのにとか集団自決すればいいのにとか言う安本丹な経済学者がいる社会です。そのような社会では早く死にたいと思うようになるのが普通になってしまう。私はそのような絶望を迎える社会は嫌なんです。それを変えていくためにはどうしたらいいかと考えたら、たとえ車椅子になっても寝たきりになっても、日本社会では希望を持って生きることができるような社会を作りたいのです。そんなの無理だと思うような人間には政治家をしてもらいたくない。ビジョンも語れない人間には政治家は務まらない。
今、高齢者叩きが当たり前になっている。高齢者はずるいと言いながら、高齢者への予算を削ることを支持している人もいる。高齢者の予算を削っていくことは誰の首が閉まることになりますか?それは現在の高齢者だけですか、違いますよ。現在50代の世代も40代の世代も予算を削られるのですよ。世代間を分断して、対決させ、その結果予算を削る。それは国民全ての首を絞めるための方策ですよ。テレビで世代間の分断を煽り対決を煽るコメンテーターがいるけどその手に乗るべきではない。高齢者問題は高齢者の問題ではありません。障害者問題は障害者の問題ではありません。これらの問題は国民全ての問題です。
質問者が山本さんに疑問点を直接ぶつけて山本さんがそれに答える山本太郎さんの街頭対話集会は、日本に住む国民の様々な問題が炙り出される。問題を見抜き、解決に向けて真っ直ぐに取り組むれいわ新選組の姿勢を支持したい。