都知事選挙が終わったばかりの7月12日、3ジジ放談を見た。冒頭、司会役の佐高信氏が平野貞夫氏に「東京都知事選挙はどういうふうに受け止められましたか」という質問すると、平野氏は「一言で言うと、選挙は終わっていない。本当の選挙はこれからです」と答えて番組が始まった。
平野さん続けて言った。「今回の都知事選挙では蓮舫さんはよく頑張りました。蓮舫さんの活躍に期待して1人街宣という新しい選挙運動が起こったことは素晴らしいと思います。このような新しい自由民権運動の動きをこれからどのように活かしていくかが今後の課題になると思います。今回の都知事選は将来の日本の姿を象徴的に表している選挙だったと受け止めています。
まだ終わっていないという意味は、小池都知事が当選無効になる可能性があるということです。現在小池氏は職権濫用、学歴詐称、公選法違反など三つの告訴を受けています。これがこれから検討されていくでしょう。
さらに、今回の都知事選挙では石丸氏が165万票を取り2位に躍進しました。石丸氏は安芸高田市長としていろんな問題を起こしています。それをメディアは全く報道氏しなかったことが躍進につながったようです。メディアは事前に石丸氏の様々な情報を得ていましたが、スポンサーに忖度してマイナスになる報道を控えたようです。石丸氏の出馬の目的は、蓮舫さんの無党派層の指示を消すために都知事選挙に出馬するという計画的なものでした。石丸氏の選挙対策本部には自民党の統一協会関係者及び選挙の専門家が応援に出向いています。石丸氏の後援会長であるドトール会長は「安倍とも」であり、自民党支持者です。これだけで石丸氏が自民党の仕組みで動いているのかがわかります。石丸氏は自民党や維新の支持を受けて選挙に出ているわけです。そして、石丸氏の出馬は蓮舫氏の無党派層の支持を奪うことが目的でした。
これから、裏金問題などで支持率が低迷している自民党や維新は内部分裂が起こることも予想されます。分裂の中で、安倍派の議員や維新の議員は離合集散しながら、今、時の人になっている石丸氏を含む新しい一派ができる可能性があります。石丸氏の基本姿勢は新自由主義です。その新自由主義の議員たちが各派閥、各政党から集まってより急進的な新自由主義者の一派が日本の政界に誕生すると、日本はいよいよ戦争の道まっしぐらになりかねないと危惧します。石丸氏含む一派は極めて危険な部分を抱えています。そういうグループが、政治を変えるのだというスローガンを掲げ、ムードを作り国民の支持を受けてとんでもない方向に国民を導く危険が見えた選挙でした。今回の東京都知事選挙は、そのまま放っておいたら日本はいよいよ取り返しのつかない悪い方向に行ってしまう日本の将来を暗示しているような選挙でした。蓮舫さんが当選していたら良かったのですが、それに失敗した今、よほどしっかりしないと悪い方向に行く予感がする選挙結果でした。
蓮舫さんはよく頑張りました。しかし、あれほど盛り上がった蓮舫ブームがなぜ成果を結ばなかったのかはきっちりと総括しなければならないと思います。この件について私は、蓮舫さんの問題ではなく、立憲民主党としての対応に問題があったと思います。現在、多くの国民は物価高で生活に苦しんでいます。生活に困窮しています。しかし、立憲民主党として、国民は食べることさえ本当に困っているという緊急の課題、切実な問題としての認識が充分できていなかったように思います。創価学会員の声を聞くと、創価学会員が小池氏への投票依頼をしながら個別訪問していく中で、投票に一番効果的と思ったことは、小池知事が行った「ばら撒き補助」であったと語っています。小池知事がばら撒いた子供手当や出産補助などの金銭補助に感謝している人が多かったという現実があります。月5千円でも1万円でも貰えるなら投票するという人が多かった。補助がないと食べていけないという生活が苦しい中にあって、小池さんは補助を出してくれるので、家族全員で投票するという人々が多く見られたと語っています。今度の都知事選挙は生活苦に負けたとも言えます。東京は華やかですが、都民の生活は物価高の上に高い消費税で毎日の生活が苦しい状況に置かれている人が大多数です。そういう中、蓮舫さんの街宣に行くと、口では生活者に寄り添ってと言ってますが、野党でありながら、消費税増税を主張する枝野さんや野田さんたちが応援演説する街宣活動では苦しい生活をしている国民の支持を得ることができるはずがない」と平野氏は語っていた
さらに、平野氏は、最後に次のように語っていた。
「いま、日本政府は経済安保法の制定、食糧安全保障推進法の整理などに取り組んでいますが、これらは全て戦争準備です。日本は今、着々と戦争準備を行なっていますが、万が一、日本でこれから戦争が起きるとしても、外交の行き詰まりで起きるわけではありません。現在の戦争は、国家権力が戦争を起こしているのではなくて、新自由主義者が自由主義経済の継続のために国家に戦争をするよう命じている戦争です。戦争は国家権力が新自由主義者に使われて起きるのです。それが現在の戦争です。今回の東京都知事選挙から戦争につながる危険な要素を感じました。平和国家日本を維持していくために、私たちはこれからも、憲法9条をどうやって守っていくかという問題に具体的に取り組まなければなりません」と語っていた。
今度の都知事選挙で、蓮舫氏が落選したことを残念に思うが、その敗因が何であるか分からなかったし、また石丸氏の出馬についてもどのような意味があるのか想像もしていなかった。しかし、平野氏の理路整然とした話を聞くと全て腑に落ちることばかりであった。また、平野氏の最後の言葉は肝に銘じておかなければと思った。戦争は外交の行き詰まりで起きるわけではなく、新自由主義者の利潤追求のために起きるということは忘れないようにしたい。新自由主義者から国家権力を取り戻さなければと思う。