ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

2024年度エネルギー基本計画について

 政府は12月17日、 エネルギー政策の指針となる「2024年度エネルギー基本計画」の改定案で、デジタル化などで電力需要が増加することを踏まえ、原子力を最大限活用するという報告を行った。

 そのエネルギー基本計画について、西日本新聞は次の社説を掲載した。
 「国のエネルギー基本計画の焦点は電源構成と原発の位置付けである。原発の積極活用に回帰する結論ありきの改定では、国民の納得は得られない。東京電力福島第1原発事故の反省から「可能な限り原発依存度を低減する」がこれまでの政府方針だった。改定案は、この文言を削除する方向で最終調整している。基本計画を話し合う経済産業省有識者会議は原発推進派の委員が多数を占め、最初から原発の積極活用を求める意見が相次いだ。
 その論拠とされたのは、生成人工知能(AI)の普及やデータセンターの増加、半導体工場新設などによる電力需要の急増だった。

 半導体工場の新設による電力不足と原発推進を結び付ける主張には違和感がある。業界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は再生可能エネの利用100%を目指す企業グループ「RE100」のメンバーだ。このグループに名を連ねる米IT大手アップルは取引先に対し、使用電力を全て再生可能エネに切り替えるよう働きかけている。名だたる企業群は原発ではなく、再生可能エネを求めている。

 原発は危険な放射性廃棄物を生み、巨大事故のリスクがある。安全対策で建設費がかさみ、米国では電力料金が大幅に上昇した例もある。何より、危険や不安を感じる国民がいることを忘れてはならない。政府は国民の声にもっと耳を傾けるべきだ」と社説で述べていた。

 原発を最大限活用するという原発回帰の政府方針について、西日本新聞の社説だけでなく、各方面から反対の声が上がっている。
 原発事故被害者団体連絡会の武藤さんは次のように述べておられた。「今回のエネルギー基本計画は、原発事故被害者としては大きな失望と怒りを覚えます。どうして福島原発事故の経験がこの国のエネルギー政策に活かされないのかと失望を覚えます。原発事故被害者の犠牲、賠償、収束、廃炉への莫大な費用、作業員の夥しい被曝、汚染水、汚染土など事故後の諸問題の困難さを経験しても、なお原発回帰へ向かおうとする姿を見て失望します。しかも、一度は反省のもとに決めた原子力への依存度を可能な限り低減するという文言までも削除し、原発の再稼働を進めようとすることに怒りさえ覚えます。福島原発事故から13年が経ちますが、福島原発事故は終わっていません。今も7市町村の8万人の人が帰還困難区域として帰れないのです。3・11以後も大きな地震が日本では起こっています。国や電力業界は帰還困難区域を福島以外にも作り出す可能性のあることをしているのです。既にある莫大な放射能のゴミの処分地も決まっていないのに、さらに原発を運転して放射能のゴミを増やそうとしていますが、まず原発を止めて放射能のゴミの増加を止めるべきです。原発は地球破壊です。私たちは後世に正常な地球を引き継ぐために、どうすべきかを第一義に考えてエネルギー計画を作ってもらいたいと思います。

 また、元原子力設計技術者で原子力技術規制会の後藤さんは次のように述べていた。
原子力を設計してきた者であるが、福島事故に直面して、原発は問題が多いと考えるようになった。これは技術者としての共通認識といえると思っている。その福島事故から13年以上経過して、あらためて、原発回帰に向かい、原発依存度を上げようとしていることはめっちゃくちゃリスクがあることをやろうとしていると認識しなければならない。もちろん発生するのは事故だから、いつ起こるとは言えない。しかし、もし原発事故が発生した場合には、日本壊滅という状態になるかもしれないくらいの危機感がある。なぜかというと、福島以前も以後も、原発の安全というものは誰も保証していないということである。規制委員会も規制のルールに従っているとは言うが、安全とは言わない。誰も、どこにも、どんな専門家でも原発の安全性を保証している人はいない。能登半島地震では、地面が4mも隆起したり割れたりした。そのようなことが起こると原発は耐えられない。そういうところに原発があったらどうしようもないことは明らかです。原発を現在8基稼働中のものを20基にするということは危険が増すということです。今より、リスクが2倍以上になるということです。どこで起こっても次に日本で原発事故が起これば、日本壊滅になるだろうと思う。だから、原発はやめるべきである」と語っていた。

 原発技術者の後藤さんが言う、原発の安全は全く保証されていないと言う言葉は重い。原発は安全とは思えないからみんな反対している。福島原発事故は間一髪の幸運が重なり、かろうじて東日本壊滅までは至らなかった。能登半島地震は地域住民の反対によって玖珠原発計画が中止になったことにより北陸壊滅は避けられた。しかし、いつ大規模地震が発生するかもしれない日本では日本壊滅の原発事故が起きても不思議ではないと後藤さんは言っている。私もそう思う。原発推進を決めた人は日本壊滅が起きても誰も責任は取らないだろう。福島事故みたいに、想定外であったと言うだけだろう。そのような無責任な人たちのエネルギー計画を認めるわけにはいかない。原発を積極的に推進している無責任な政党は自民党及び国民民主党である。原発反対の輪を広げていきたいと思う。