「小泉進次郎氏のお膝元で予想外の事態? 神奈川・三浦市長選 新人の出口嘉一さん当選、自公系現職の6選を阻む」というタイトルの記事を読んだ
任期満了に伴う神奈川県三浦市長選は6月15日、投開票が行われ、無所属の新人で元化学メーカー社員の出口嘉一さん(43)が初当選を果たした。自民、公明両党の県組織などの支援を受けて6選を目指した現職の吉田英男さん(69)、無所属の新人でコンサルタント業の秋葉俊二さん(56)との三つどもえを制した。
三浦市は、米価高騰対策に取り組む小泉進次郎農相=衆院神奈川11区=の地元であり、その小泉農相の支援を受けた現職の吉田英男さんが圧勝との事前予測もあったが、現職の吉田さんは落選してしまった。夏の参院選を控え、国政与党が推した現職の敗北は波紋を広げそうだ。当日有権者数は3万4858人。投票率は44%で、選挙戦になった2017年の38.90%を約5ポイント上回った。
◇三浦市長選の開票結果は次の通りである。
当 出口 嘉一 7782
吉田 英男 6562
秋葉 俊二 768
三浦市長選挙は前回及び前々回は立候補者が吉田英男氏のみで2回無投票で市長が誕生した。今回8年ぶりの選挙戦は、人口の減少、多選の是非などが争点となった。出口氏は現市政を「三浦市は20年の間に衰退が続いている。行政が市民の方を向いていない」と批判。会社員時代の経験で得た発想を基に、教育と子育て、就農支援、高齢者対策、情報公開を公約の4本柱に掲げて、市政改革を訴え、吉田氏の6選を阻んだ。
出口さんは15日夜、市内の自宅兼事務所で当選の知らせを受け、支援者とともに歓喜した。政党や大きな組織に頼らず、つかみ取った市長の座。「草の根の勝利。投票率が上がったことも勝因だ」と語ったと書かれていた。
今回の選挙の焦点は、5期20年続いたベテランと新人との戦いであった。現職の吉田英男さん(69)は20年市長をつづけ、特別大きな政策の失敗があったわけではない。そしてここ三浦市は、小泉農林大臣の地元である。その小泉大臣が現地に足を運んで積極的に支援をした市長選挙である。小泉農林大臣の支援を受けた現職の市長が無名の初挑戦の候補者に敗れたことはかなり大きなニュースとして報道されていた。
選挙戦において、現職の吉田市長も小泉農林大臣も、吉田市長が進める市政は、地方と国とがしっかりと手を取り合ってこれからも市政を進めていきたいとこれまでの実績を協調していたようだが、市民は、吉田市長に20年間任せてきたけど、その20年間で、人口は5万人から3万9千人に減少し、人口減少に歯止めはかからない。現職市長にはもはや期待できないという判断が選挙結果につながったのではと思う。
また、新人市長は選挙戦で特別なことを主張していたわけではない。新市長は現市長が取り組んでいないことに積極的に取り組みたいと主張したことが当選つながったと書かれていた。
新市長は選挙期間中に現状の市政と新しい市政の違いを次のように述べていた。
現在の市政の問題点について、①多選(5期20年)による組織の硬直化 ②不十分な情報公開 ③将来への対策が見えないという不安。具体的にはいつの間にか大事なことが決まっている。観光、農業、漁業、教育、災害対策、それぞれの政策と進捗状況がわからない。市に意見を言う機会がない。状況は厳しくなるばかりで、将来が見えないと言う意見が多く見られた。現在の市政について、市民の多くは何これ?どうなっているの?というように市政についてわからない、知らないことばかりという意見が多くあった。
新市長は、以上の現在の市政の問題点を踏まえて、新しい市政においては、①風通しの良い組織をつくる。②徹底した情報公開をする。③明確な対策等進捗状況の公開をすることを誓うことを市政方針の1番に掲げた。具体的には、①市が実施する事案について市長出席の説明会、意見交換会を実施します。②市民の意見を反映するための仕組みを構築します。③各政策の進捗状況について3ヶ月に1度市長が会見します。④明確な対策と進捗状況の公開により成果と課題を市民に公開しますと主張して、支持を得たようだ。
今回の選挙は、市長を中心とした権力を握った人たちによる都合の良い政治に対する一般市民の不満が形になった例だと思う。日本が成長していた時代は、任せっぱなしでも何とかなったが、衰退する時代になったら任せっぱなしでは衰退がますます加速されるばかりになった。任せっぱなしではなく、しっかり監視していくべきだと有権者が考えた結果だと思う。これまで、日本全国で任せっぱなしの政治が行われてきたが、任せっぱなしから監視する政治へと流れが変わった感じがする選挙であった。この流れが日本の政治の良い流れにつながってほしいと思う。