ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

「オンライン占い中毒」について

雑誌で「オンライン占い中毒」が増加しているという記事を読んだ。
その中でKさん(30代、女性)の例を挙げ、次のようなことが書かれていた。
「『今は動かないほうがいい。相手はあなたのことを考えています』深夜スマートフォンを握り締めながらKさんは電話の向こうの声にすがり、耳を傾けていた。Kさんは、2012年から東京でフリーライターとして活動中であった。音楽、映画、園芸などをテーマに様々な媒体で執筆してきた。はた目には、順調に実績を重ねているように映っていた。だが実際は、恋愛への迷い、将来への不安、そして家族との複雑な関係を1人で考えていた。占いにすがるようになった背景には、長年抱えてきたそれらの心の傷があった。誰かに助けを求めたいという気持ちがあった。同世代の友人は結婚して子供がいて相談はためらわれたし、心理専門職のカウンセリングよりも、オンライン占いの方がより簡単に近づくことができた。
 スマホがあれば深夜でも話を聞いてもらえる。その手軽さが繰り返し利用を促した。何が起きるかわからないは耐えがたい不安だったが、「〇〇月には運気が好転する」と言われるだけで、心に「筋道」が立った。Kさんにとって、占いは不安を和らげる場だった。コロナ禍で近所の飲み屋で友人に愚痴を聞いてもらうといった気晴らしの手段さえも絶たれていた。仕事が終わると電話によるオンライン占いにすがるしかなかった。鑑定が終われば次の占い師へ。30分おきに泣きながら電話をかけ続け、気づけば深夜になることもあった。もはや占いの目的は、鑑定ではなく、お金を払うから話を聞いてほしいと言う渇望だった。電話占いの料金は、占い師の人気によって1分100円から500円以上まで変動し、わずか数分で数千円に達することもある。オンラインなら対面では不可能な頻度で相談できてしまうため、Kさんは半年でオンライン占いに百万円以上を費やしてしまうこともあったし、100人以上の占い師を渡り歩いた。
 そんな中、彼女は現実に直面する。『あれだけお金と時間をかけて、私的な言葉で話してきたのに何も改善しない。外れても、誰も責任は取ってくれない』この気づきが、占いとの距離を見直す大きな契機となった。『私は占い依存だったんだと思います』と、彼女は自らの状態を言葉にした。
 Kさんは、占いにのめり込むことに危機感を抱く占い好きの仲間たちと、ネット上で対話のスペースを設けた。自発的なつながりで自然な支え合いだった。のめり込みすぎないように注意を呼びかけ合う中で、占いの利用は主にSNSでの無料鑑定に限定した。その結果出費も少なくなった。

 さまざまな依存症からの回復を支援する特定非営利活動法人ジャパンマック代表理事の岡田昌之さんは言う。『占いに夢中になって、相談に来る方の多くは、借金や仕事の喪失など、生活に支障をきたしている人も多い。まずは生活の立て直しが先です。その上で、本人に合った支援を考えていきます』と語っていた。

 この記事には、占い業界のことも書かれていた。
 「占い」と言えば、繁華街の片隅に座る占い師の姿を思い浮かべる人も多い。そのような対面占いは、今も健在であるが、この10数年で状況は大きく変わったようだ。2010年代に、スマホの普及とともに、オンライン占いに一気に進んで行った。占いの利用者の9割は女性で、相談の85%は、恋愛に関する内容であるという。
 現在占いサービスの市場規模は約1000億円にのぼるそうである。そのうち、従来型の「対面占い」は290億円、そして、手軽にどこでも利用できる「オンライン占い」は710億円という割合で、今は、圧倒的にオンライン占いが主流となっている。
 占い師は個人事業主とされているが、今は、事務所や運営会社に所属している占い師が多い。人気ランキング上位を狙う占い師は、会社の指示で上げ鑑定を行わざるを得ず、鑑定時の応対は録音され、後にチェックされることもある。会社側は、極端な上げ鑑定で、集客できる占い師を優遇し、売り上げの拡大を目指す仕組みがある。
 鑑定結果を意図的に“盛る”占い師も少なくないといわれている。希望を持たせるのが『上げ鑑定』で、不安を煽るのが『下げ鑑定』である。『上げ鑑定』は、耳障りの良い言葉で、リピーターを獲得するのが、目的であることも多い。
 コロナ禍で孤独感を抱える人が増え、業界の需要も変化したと言われている。以前は「当たる人」が求められたが、今は話が「面白い人」「夢を見させてくれる人」の方が人気らしい。これに伴い電話占いの会社が急増している。会社は高額利用を促すため、長く話せる占い師を優先採用している。そのため、占い師と言うより配信者を探す感覚でスカウトが行われ、ルックスや話術だけで採用されるケースもあるようだ」

「占い」のことに関心がなく「占い」のことは何も知らなかった。この記事で占いを利用する人、また占い業界の実態などを垣間見て、嫌な感じを受けた。嫌な感じは、占い師の全てがそうであるとは思わないが、苦しんでいる人からできるだけ金を巻き上げようとしている占い業界の実態である。法律に違反していないし、これも立派なビジネスですというかもしれないが、私は理解できない。

 では、このようなクズ社会の日本で幸せに生きるために、個人的にどうすべきか?私たちは一人で生きていけない、困った時話を聞いてくれる人を持つことが私たち人間には絶対必要だと改めて思った。困った時に話を聞いてくれる人を持つことが生きて行く最低要件であり、逆にそれさえあれば何も怖くないと思う。その一人を得るために私たちは生きているとも言える。

 かつて、宮台慎二氏が「社会という荒野を仲間と生きよ」と言っていたことを思い出した。宮台氏はつまり、今の日本では、信頼できる、価値観を共有できる仲間と繋がり合えることしか幸せはないと言っている。「この荒野でも、絶対仲間を不幸にしない」「どんなことがあっても絶対仲間を不幸にしない」という信念を持ち続けることしか幸せは来ないといっている。仲間は、友でも家族でも誰でもよい。まず、自分でできることから確実にやっていきたいと思った。