ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

「核武装は安上がりか」を読む

 今回の参院選挙で参政党が大きく議席数を伸ばした。参政党公認のさや氏は東京選挙区で初当選した。そのさや氏は、公示日に放送されたネット番組で「核武装が安上がり」と述べた。司会者が核保有と日米同盟について質問したところ、さや氏は「核武装が最も安上がりであり、最も安全を強化する策の1つだ」と答えた。参政党代表の神谷宗幣氏は公示中「核武装は検討すべきだ。議論は避けてはいけない」と主張した。核武装を視野に入れた国政政党が現れたことになる。
 
 このさや氏の「核武装が安上がり」という発言について、防衛ジャーナリストの半田滋氏が「核武装は安上がりか」という反論を書いた。そこには以下のように書かれていた。
「日本には核兵器を『持たず、作らず、持ち込ませず』を定めた非核三原則があり、核兵器保有するには、まずこの国是を変更する必要がある。また、それだけではなく、『原子力利用は平和の目的に限る』とした原子力基本法があり、これも法改正が求められる
 
 戦争で唯一の被爆国である日本の世論を逆方向へ進ませるのは容易ではない。相当な時間と労力を要するだろう。『安上がり発言』の背景に、政府が『敵地攻撃能力の保有』を決め、毎年1兆円前後を投じる長射程ミサイル導入費の削減があるのだろうか。『核保有=通常兵器の削減』を期待しても、核兵器の開発そのものに莫大な費用がかかり、防衛費は上昇しかねない。
 核保有を決定して次に向き合うのは、核拡散防止条約(NPT)からの脱退である。北朝鮮はNPT脱退を表明して核開発を進めた結果、国連から経済制裁を科され、後ろ盾の中国から燃料や食料の支援を受けている。日本が脱退を表面すれば、『核の傘』と引き換えに日本を言いなりにする米国が制裁する側に回るのは確実だろう。
 資源に乏しい日本の食料自給率は38%に過ぎず、それも種子や肥料を輸入しかろうじて保っている数字である。石油備蓄は約240日分あるが、使い切った翌日から国内流通や石油火力発電は止まるだろう。
 それでも石にかじりついて核開発を進めようとすると、不可欠な核実験はどうするのか。北朝鮮のように山間部の地下核実験に踏み切るとすればどこを選ぶのか、巨大地震の呼び水にならないか、検討すべき項目は多い。
 核兵器はどこに置くのか。その場所は、有事に真っ先に攻撃目標にされる場所になる。配備が決まった自衛隊基地の周辺住民が歓迎するとは到底思えない。
 日本同様、国土の狭いイギリスは保有する核兵器原子力潜水艦から発射する核ミサイルにしている。日本が新たに原潜を持ち、配備する基地を決めるまでの政治的、物理的なコストは計り知れない
 政治家の言葉は本来深謀遠慮の結果、生み出されるべきだ。しかし、事実を歪曲し、歪曲ところが発言の根拠となる事実さえ知らない政治家の『言ったもの勝ち』の世界。政治家の劣化は、有権者の劣化の裏返しかもしれない」と書かれていた。

 参政党のさや氏は、国民にむけて「核武装は安上がり」と言った。そして参政党党首の神谷宗幣氏は「核武装は検討すべきだ。議論は避けてはいけない」と核武装を視野に入れた発言をした。それに対して半田滋氏は、核武装は法律的にも、経済的にも、国際的にも、地政学的問題においても無謀すぎるという意見を述べておられる。それに対する反論があればぜひ聞きたい。日本の政治では、真実は関係ない。言ったもの勝ちということで行動するのが参政党という見方もあるようだが、そんなデタラメは決して許されない。

 今年も原爆の日が近づいてきた。国際社会全体で対立・分断が深刻化する現状がある中、唯一の被曝国である日本国から、広島、長崎の被爆者は世界に向けて被爆の実相と平和の尊さを訴えて、核兵器廃絶と地球市民としての対話を呼びかけてきた。その日本から核兵器を肯定する意見が上がっていることに強い危機感を覚える。他人の意見を尊重しなければいけないことは理解している。しかし、日本国憲法は、核兵器そのものを禁じている。日本国憲法は政治家などに憲法遵守義務を負わせている。日本国で生きる政治家などの権力者は、日本国憲法に従うしかない。しかし、権力者は日本国憲法は古いとか押し付けられたものなどと難癖をつけてその中身を変えようとしている。平和主義の日本国憲法を蔑ろにするなど、とんでもないことである。平和主義の日本国憲法には指一本触れさせないようにしたい。日本国憲法を無視して、核兵器保有を主張する政治家に対抗するには、私たちは日本国憲法を守ることしか道はない。改めて日本国憲法国民主権基本的人権の尊重、平和主義を掲げて強く歩んで行こうと思う。