ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

同期会 山陰の旅

毎年、一番の楽しみにしている同期会旅行に参加した。私達は2013年から1年に1度同期会旅行を楽しんでいる。2020年、2021年、2022年の3年間は新型コロナウィルスのため中断したが、2024年から復活して、今回はちょうど10回目に当たる。同期会のメンバーは全部で9名いるが、2名は健康上の問題などで参加してなくて、残りの健康な7名でこれまでやってきた。

 しかし今回、私は旅行前に体調を崩し、場合によっては入院する必要があると主治医から言われて参加できるかどうか心配した。幸い順調に回復して参加することができたが、私もあらためて自分の健康について考えるきっかけになった。

 

左:西九州新幹線「かもめ」  右:伯備線特急「やくも」

 我々の同期会旅行は日本全国からメンバーが参加するので、現地集合、現地解散である。今回の山陰の旅は、松江宍道湖温泉ホテル「てんすいかく」に17時に集合ということであったので、私は、長崎から西九州新幹線「かもめ」、山陽新幹線「のぞみ」、伯備線特急「やくも」を乗り継いで参加した。そして、同期会メンバー全員が無事に宍道湖温泉に集合し、夜は酒を酌み交わしながら旧交をあたためた。

 

翌朝、早起きして宍道湖湖畔の早朝散歩を楽しむ。ちょうど宍道湖に朝日が登る時間であった。宍道湖は夕陽が有名だが、昨日の夕陽の時間帯は雲が多く夕陽を眺めることができなかった。代わりに朝日を見ることができ、早起きは三文の徳を実感する。その後、堀端に沿って進んで行くと「園山俊二のお堀端」という小さな公園に着いた。案内文を読むと、漫画家園山俊二氏は松江出身でこの近くに生家があるようだ。漫画家園山俊二氏の功績を讃え公園が作られたとあった。

 

松江観光で外せないのが松江城である。松江城公園に行き松江城を堪能する。日本にはその天守が国宝に指定されているお城は全部で五つある。それは姫路城、彦根城犬山城松本城松江城でこれらは国宝5城と呼ばれるようだ。松江城を見て一句。

秋空に聳える天守松江城

 

天守閣の一番上まで登ることに挑戦した。階段を一歩一歩登っていくがかなりきつい。途中何度も立ち止まりながら、時間かけてようやく登り切った。天守閣から四方を展望しながら受ける秋風が気持ちが良い。

 

同期会の旅行が、山陰の旅に決定した理由の一つが足立美術館の訪問である。待望の足立美術館へ足を運んだ。「白砂青松庭」をはじめ日本庭園の美を間近に見れて感動であった。

 

展示室には多くの名作が展示されてあったが、どの作品も心惹かれるものばかりであったが、特に私が感動した作品は横山大観の「紅葉」であった。

大観の「紅葉」を見て息を呑む

 

二泊目は鳥取県皆生温泉に宿泊した。翌朝、早起きして皆生温泉の海岸を散歩する。天気は曇りで朝日を見ることはできなかった。散歩しながら日本海の波の音を聞く。皆生温泉の前美保湾である。日本海の波が美保湾の護岸を打ち付ける。

美保湾の波音高し秋の朝

 

朝食後、バスを乗り継いで妖怪の町で水木しげる記念館のある境港市へ移動する。水木しげる記念館は当初の予定にはなかったが、予定を変更して「鬼太郎と目玉おやじ」に会いに行った。

 

境港駅で下車して、そこから水木しげる記念館まで水木しげるロードを歩いていく。水木しげるロードには全部で177体の妖怪ブロンズ像がお迎えしてくれる。これを見ながら歩くのはけっこう楽しい。水木しげる記念館は、妖怪を楽しむだけでなく、水木先生の戦争体験を通じての反戦思想に包まれていた。戦争だけは絶対ダメという声に包まれていた。

妖怪の溢れ楽しき秋因幡

 

水木しげるロードには妖怪のブロンズ像だけでなく、水木ご夫妻を模したブロンズ像もあり、そこには「人生は・・・・終わりよければすべてよし!」と記されていた。右腕を失い、山あり谷ありの人生を過ごされた水木先生であるが、終わりをよしとするために、意識的努力を積み重ねてきたのだと思う。私も人生の物語は円満に終わらせたい思う。意識的努力をこれからも続けていこうと思う。

 

 同期の仲間と一年ぶりに旧交を温めた二泊3日は瞬く間に過ぎた。今回の同期会山陰の旅は、日本の美を再認識する旅であり、水木しげる反戦思想を学習する旅であった。ただ、健康問題においては私だけでなく、皆がそれぞれ健康上の不発弾みたいなものを身体に抱えていることがわかった。後期高齢者になったのだから当然と言える。それでも、来年もやろうということで来年の行き先は福島県に決定した。健康に注意しながらできるだけ長く続けたいと思う。