ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

高市早苗首相の台湾有事発言に異を唱える

 高市首相の台湾有事発言に関して、東京新聞が「高市首相と台湾有事 存立危機を軽く語るな」という以下の社説を発表した。
高市早苗首相が中国による台湾への武力侵攻が起きた際、安全保障関連法に基づく存立危機事態に認定し、集団的自衛権を行使する可能性に言及した。中国との戦争も辞さないとの表明にほかならない。首相としての発言の重大性を理解しているのか。あまりにも軽率で不用意な発言と非難する。
 首相は7日の衆院予算委員会で中国の台湾侵攻が『戦艦を使って武力の行使を伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になり得るケースだ』と述べた。
 安保法は存立危機事態について密接な関係にある他国が武力攻撃され『日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態』と規定。日本が直接攻撃されていなくても、政府が存立危機事態と認定すれば集団的自衛権を行使でき、他国同士の戦争に加わることができると定める。
 ただ、日本は1972年の日中共同声明で、台湾を中国の一部とする中国の立場を「十分理解し、尊重」すると明記し、台湾を国家と認めていない。安保法をどう解釈すれば、日本が台湾有事に参戦できるとの結論が導けるのか。
 そもそも存立危機事態の定義は2015年の安保法制定時から曖昧だと指摘されてきた。高市氏の発言で、時の政権に恣意(しい)的な判断を許しかねない安保法の危うさが改めて浮き彫りになった。
 かつて安倍晋三氏が首相退任後に『台湾有事は日本有事』と発言したことはあるが、在任中は具体例を示すことには慎重だった。高市氏も首相在任中は言葉を選ぶべきではないか。
 首相は中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席との首脳会談で、戦略的互恵関係の推進を確認したばかりだ。直後に台湾当局者と面会した写真を公表し、台湾有事に参戦の可能性があると挑発して、首脳間の信頼関係を築けるのか。感情的な対立を煽(あお)るような言動は双方の国益を損なう。日中両政府に自制的な対応を重ねて求める。
 首相は10日の衆院予算委で自身の発言の『反省点』として特定の想定を『明言することは今後は慎む』と述べたが、当然だ。首相が思い込みや勢いで軽々しく発言することは許されない。立場の重みを自覚し、特に台湾問題では、中台双方に一方的な現状変更を控えるよう促す外交努力にこそ指導力を発揮すべきである」

 私は東京新聞の社説に同意する。高市首相の発言は日中共同声明の否定にもつながる重大な問題発言であると思う。社説にあるように、1972年の「日本国政府中華人民共和国政府の共同声明」において、「日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する。中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する」ということを明確にしている。
 つまり、日本国は、台湾は中国の領土と明確に認めているのだから、台湾問題は中国の国内問題である。他国の内政問題を自国の存立危機事態と認定し、それに干渉することは、内政干渉であり国際法に違反することは明確である。
 他国への内政干渉は、自国民を戦争に陥れる暴挙である。政治家の役目は戦争をしないことである。その真逆のことをやって、国民の生命・財産を守るなど戯けたことを言うなと言いたい。政治家がなすべきことは、戦争を回避する政治である。しかし、高市首相始め自民党政治から聞こえてくる発言は、このままでは国を守れないから、軍備を増強する。敵基地攻撃をできるようにする。核兵器を持てるようにする。憲法を変えて戦争ができるようにする。そういうことばかりである。自民党の政治姿勢は戦争をしないための政治ではなく、戦争を煽る政治である。このような政権は早く倒さなければと強く思う。