ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

斉藤代表の衆院代表質問を読み直す

 昨年11月に行われた公明党の斉藤鉄夫代表の衆院代表質問についての菅野完氏の解説を見た。菅野氏は、斎藤代表の質問は高市総理の政治姿勢に真っ向から立ち向かう迫力のある、まさしく日本の代表質問の良い見本であったと賞賛していた。斎藤代表の代表質問の中から一部を以下に記す。

 「公明党は未だ解消しきれていない日本の構造的課題に真摯に向け向き合い中道改革の軸となります。中道とは、人間中心ということです。国家でもイデオロギーでもなく、目の前の1人に焦点を当てた持続可能で一人一人が幸福を実感できる社会を構築したい。そのために、まず国内外の平和や安定もたらす現実的な外交、防衛政策と信頼を取り戻す政治改革を実行します。その基盤の上に一人一人のポテンシャルを最大化し、イノベーションを起こす異次元の科学技術投資による成長と、経済、エネルギー、食糧の安全保障政策、そして選択肢と可能性を広げる教育、ジェンダー、秩序ある共生の包摂的社会政策を実現します。

 これらの政策を総動員して、経済、財政、人的基盤を整えつつ、少子高齢化とインフレに対応した持続可能な社会保障制度改革の実行によって、すべての世代が共感し、連帯し、生きがいのある人生を謳歌し誰もが誇れる日本を目指します

 こうしたビジョンからまず高市総理の基本姿勢を伺います。
 総理は所信で、力強い日本をめざすと強調されました。私も、国や経済に“強さ”は必要だと思います。しかし、同時に、個人の尊厳や社会的弱者を守る『包容力』こそ、政治の役割です。その意味で、総理の所信は歴代首相と比べても『多様性』の尊重、『格差や孤独』に寄り添う姿勢、『包摂的社会づくり』への決意が薄く、これまでの高市総理のご経験やご主張を思うと意外に感じました。

 かつて、大平正芳元首相は、政治とは『明日枯れる花にも、水をやることだ』と言われました。花はいずれ枯れるけれども、どんな花にも分け隔てなく水やりを続ける心が大事だという意味ではないでしょうか。費用対効果、経済合理性も大切ですが、それを超えたところに、政治の真髄がある。私はこのように思います。そこで首相に『包摂性』や『多様性の尊重』に対する政治家としてのお考えを伺います」


 斎藤代表の代表質問は、冒頭、25年間の自民党との連立を振り返り、さらに今後の自分のビジョンを語り、高市首相の所信表明には首相としての包摂性や多様性についての考えが完全に抜け落ちていたことを指摘して、まさにそれが前首相との違いであると指摘していたことに野党として対峙する姿勢が明確に表れていたと菅野氏は高く評価していた。

 菅野完氏は高市総理の所信表明は、国民の一人一人に目を向けていない、特に弱者に寄り添う視点がないことについて、斎藤代表は「弱い者いじめはするな!」と言っていることと同じであると解説していた。これは、前任の石破総理には「弱い者いじめ」は見られなかったが、高市総理には「弱い者いじめ」が見えるということである。さらに、高市総理のいう人間性を無視した費用対効果という経済合理性の考え方の蔓延は、過去に相模原障害者施設殺傷事件という大量殺人につながっていたことを菅野完氏はとても危惧していた。

 相模原障害者施設殺傷事件は、2016年(平成28年)7月26日未明に日本の神奈川県相模原市緑区で発生した大量殺人事件である。神奈川県立の知的障害者福祉施設「津久井やまゆり園」の元職員であった植松 聖(うえまつ さとし、事件当時26歳)が、同施設に刃物を所持して侵入し入所者19人を刺殺、入所者・職員計26人に重軽傷を負わせた大量殺人事件である。

 逮捕後の取り調べに対し、植松は反抗前に安倍首相に手紙を書いたと述べ、「今の日本の法律では人を殺したら刑罰を受けなければならないのは分かっているが、自分は権力者に守られているので死刑にはならない」という趣旨の発言のほか、「価値のない障害者を殺す事件を起こした自分に社会が賛同するはず」という趣旨の供述もしている。また、「事件を起こしたのは不幸を減らすため」「(障害者を)殺害した自分は救世主だ」「(犯行は)日本のため」などとも供述していた。まさに費用対効果という生産性で人間を見て、平気で大量殺人やってのけたのである。これが日本の今の姿である。公明党の斎藤代表の質問はあのような事件を二度と繰り返してはいけないという政治家としての立場から、人間中心の政治を取り戻すため高市総理の基本姿勢を問うたものであったという解説であった。

私は、斉藤代表の質問も新聞の見出ししか読んでなくて、中身は一切知らなかったが、改めて菅野氏の解説を読んで、公明党がなぜ自民党と連立を解消したのかその理由が分かったような気がした。高市総理の政治の基本姿勢があからさまにされた今、高市総理は一刻も早く退陣させねばとさらに強く思った。公明党にもさらに期待したい。