
この本は、一般社団法人Colabo(コラボ)が活動をしていく中で、さまざまな攻撃を受けたことが書かれていた。一般社団法人Colabo(コラボ)のホームページを見ると活動の一環として次のことが書かれていた。
「夜の街には、行き場を失い、性搾取や性暴力の危険にさらされている少女たちがいます。私たちは街へ出て、少女たちと出会い、困ったときに思い浮かぶ顔になることを目指しています。そして少女が自らの状況を変えたいと思ったとき、私たちは共に考え、共に歩みます」
コラボは行き場のない若年女性を支援する団体とは書かれていない。コラボは、困っている行き場のない若年女性と一緒に生き、一生に考え、一生に闘っていく団体であると書かれていた。
この本は、歌舞伎町や新大久保などで、疲れ果てた10代少女たちに声掛けし、救いの手を差し伸べる活動しているコラボに対して、性風俗業界、AV業界、買春業界、裏社会、半グレあるいは行政などからの攻撃が記されていた。
この本の中身を一部を次に記す
「家庭に居場所がない子どもたちがいる。家庭内暴力、両親の不和、家庭崩壊などさまざまな理由により、家庭に安息の場を見つけられない子どもたちがいる。そのような子どもたちは都会の夜の街をさまよう。街には同じような状況にある少女たちがたくさんいる。彼らはアルバイトで稼ぎ、カラオケやネットカフェ、ファーストフード店や居酒屋で朝まで過ごしたり、公園やビルの屋上に段ボールを敷いて寝たり、ホームレスの生活が始まる。そんな少女たちに声をかけてくるのは「いくら」「お腹空いてるでしょう?」「泊まるところを探してる?」と近づき、声をかけてくるのは買春者と性売買業者ばかりである。そういう男性たちにしか関心を持たれず、性的消費の対象としてしか扱われないことから、少女たちは、自分にはそうした価値しかないと思ってしまう。下心丸出しで、声をかけてくるおじさんたちを「気持ち悪い」と思いながらも、タバコやお酒で気を紛らわし、傷ついていないふりしてヘラヘラしたり、メイドカフェの店長に気に入られるためにニコニコしたりする。食事を食べさせてもらう代わりに友達を紹介しなければならないこともある。女友達を差し出し、その金を元締めの男に渡すことで身を守るようになる少女たちもいる。
家以外の人とのつながりがなくなり、夜の街での人間関係を頼りにするしかなくなった時、寝床を確保するためには、誰かが体を差し出すしかない。少しの性暴力くらい我慢するしかない。それが当然という状態になっていく。みんな自分の人生をあきらめていて、自分たちは社会から見捨てられていると感じていく。
そんな少女たちを、警察、行政はじめ大人は補導の対象とし、非行少年として扱う。家に帰れず、路上に出る子供たちの状況や背景に目を向けようとする大人と出会う事はない。
コロナ前、性売買せざるを得ない状況にある少女たちの中には、「なんで私だけこんな思いをしなければならないの」「こんな生活は本当はしたくない。自分の家、暮らせる場所が欲しい」と涙を流す少女もいた。
しかし、それから数年が経ち、性売買が女性にとってより身近なものになった今、性売買を始めた少女の多くは、そのように思うことすらできない状況にある。親が頼れなかったり、生活が苦しかったりするときに体を売ることが当たり前になり、「周りもみんなやっている」と思い、「なんで私だけ」と思うこともない。「私にできること、これくらいしかないし」「みんなもやってるし」と、彼女たちは表面的には平気そうに話す。
だけど、彼女たちが傷ついていないわけではない。腕にはリストカットの傷だらけで、自殺未遂を繰り返し、死にたい気持ちを抱えながら、あきらめのその先を生きている。そのような少女が今、日本にはたくさん生まれている。
どうして、これだけ性売買が身近なものになったのか。女性や子供たちのせいではない。女性たちを性売買に誘導する社会の構造から背を向け、社会が黙認しているからである。少女たちに対して、経済的支援や生活支援を含めた脱性売買支援を行わず、「援助交際」「売春問題」「立ちんぼ問題」などという差別的な言葉を平然と使って、少女や女性たちに責任があるかのように問題を覆い隠してきた政治、行政、メディアの対応や、それに疑問を抱くこともなく受け入れてきた市民の意識が、これを下支えしてきた」とこの本の中に書かれていた
日本には売春防止法という法律があるのに性売買が以前よりさらに公然と行われるようになっている。この根本問題は女性差別にあり、日本において男女平等が実現していないことに問題があると指摘されていた。だからこそ、コラボは、困っている行き場のない若年女性と一緒に生き、一生に考え、一生に闘っていく団体であると書かれていた。今年の国際女性デーのテーマは「権利、正義、行動。すべての女性と少女のために」である。一般社団法人Colabo (コラボ)は、まさにこのテーマを体現している組織である。男女平等実現のため応援したい。