ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

ネット社会における口コミ情報

 私たちは食事をしたいと思った時、近くの飲食店を検索すると、さまざまな飲食店を瞬時に見つけることができる。さらに料理の種類、料金、あるいは口コミの評判まで手に入れることができる。そのような情報を参考にして飲食店を選ぶことができる。もちろん、食事以外でも口コミ情報は多岐にわたる。求職中であれば、会社の口コミ情報に関心を持つ人も多いだろう。また、家電製品でも食料品でもありとあらゆる商品について口コミ情報を得ることができる。もちろん、そのSNSにあがっている口コミ情報が全て正しいとは限らない。中に偽りの情報が紛れていることもある。しかし、大体、多数意見を参考にすれば間違いないと思って利用している人も多いようだ。

 そのような中、「週刊文春」が高市陣営が対立候補への“中傷動画”をSNSに投稿していたという記事を掲載した。記事には次のように書かれていた。
 昨年秋の自民党総裁選の期間中、あるTikTokの政治系アカウント運営に、高市陣営が深く関与していた実態を「週刊文春」取材班は突き止めた。実際に投稿された動画では、小泉進次郎氏に対して〈無能で炎上!〉、林芳正氏に対して〈完全にアウト〉などとする、攻撃的な表現が含まれていた。「中傷動画作戦」を牽引したのは、高市氏の最側近である公設第一秘書の木下剛志氏らだ。木下氏は、のちに動画作成の主力を担うことになる男性に対して、メッセージで様々な依頼や共有事項を送っている。

 さらに、動画の流布は、総裁選だけではなかった。
 4月30日(木)発売「週刊文春」では、高市陣営によるSNS作戦の実態を詳報。公設第一秘書のショートメッセ―ジなどを基に、主な動画とターゲットになった政治家をリスト付きで詳しく報じている。

 自民党総裁選では、その中傷動画が功を奏したのか高市早苗氏が総裁に選出された。さらに4月末の週刊文春では、衆議院議員選挙でも、他党への中傷動画を作成したことが指摘されていた。

 週刊文春に、中傷動画投稿記事が掲載された後、ネットでの反応を見ていたら、自民党総裁選で、小泉進次郎陣営も「SNSにポジティブなコメントを書いて欲しい』と、ヤラセの書き込みをするよう要請していたことが発覚していたから「どっちもどっち」という声を散見した。

 自民党はそれ以前にもDappi問題があったことも記憶に新しい。
Dappi(だっぴ)は、東京都内のIT会社のTwitterアカウントである。ネット上で自由民主党や、日本維新の会などへの賛同や動員を行ったり、立憲民主党や日本共産党の国会議員への誹謗中傷や批判を繰り返し行っていたアカウントである。このDappi の発信元法人は自由民主党と取引関係にあったウェブ関連企業「ワンズクエスト」であり、第49回衆議院議員総選挙に前後して「アカウントの運用は自由民主党と直接繋がりがあったのではないか」などと疑われた問題である。

 自民党は、ネット上の口コミは、資金を投入すればどのようにでも作ることができると思っているようだ。そして、衆議院選挙では確かに自民党圧勝した。

 定年退職者の私などは時間がたっぷりあるが、国民の半数は忙しくしていてゆっくり政治家の話を聞き考える時間などないというのが実態なのかもしれない。テレビでは自民党の批判をあまり見ない(批判の発言があると自民党からクレームが来るようだ) また、ネットを見れば、自民党の政党広告が溢れ、また、業者による自民党賛辞のコメントが一般人を装って口コミ欄にたくさん投稿されている。そして、ウソ八百の他党を中傷する動画が頻繁に流されている。それらを見た政治に時間を十分に割けない一般国民の半数は、日本の政治を任せられるのは自民党しかないと思うようになるのだろう。ネットで政治の口コミを見た人は、自民党をみんなが推している。高市さんをみんなが推していると思い、みんなが支持しているなら間違いないだろうと思って自民党に投票したのだろう。飲食店の口コミ情報と同じレベルで判断すると自民党になってしまうのかもしれない。ウソ情報でも、ネットでは上手に本当らしく流せば本当のように伝わる。それは資金力さえあればできる。先の衆院選では、お金を持っている政党しか日本では選ばれないことになってしまった。


 先の衆議院議員選挙では、自民党は高市首相が登場した自民のネット広告動画を流し続けた。SNSにも出稿され、投票日までに約1.6億回も再生された。自民が投じた広告費は2億~3億円ともいわれている。
 公選法は選挙期間中の候補者本人による有料広告のネット配信を禁じている。しかし政党広告は禁止されていない。公選法に各候補の新聞・テレビ広告や法定ビラの枚数まで数量規制があるのは、カネが物を言う金満選挙の不公平を防ぐためだ。ネットの抜け穴を許せば、選挙資金の多寡で勝敗が決まりかねない。ネットでは選挙期間中、政党のネット広告自由、ステマ広告自由、中傷動画自由、日本のSNSでは政治屋のやりたい放題である。今、日本の民主政治の危機でる。早急に規制を設けないと日本の民主政治は終わってしまう。