ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

高齢者講習を受講して

今年の6月、突然、「高齢者講習等連絡書」というハガキが自宅に届いた。それには「運転免許更新に関する重要なお知らせ」と書かれていたので、よく読んでみると、運転免許の更新をする時、「70歳以上の方は、必ず免許更新の前に高齢者講習を受講しなければ免許の更新ができません」と書いてあった。また、「高齢者講習は、免許の有効期間満了日の6ヶ月前から受けることができます。高齢者講習は予約が取りにくくなっています。このハガキが届いたらすぐに予約をお願いします。予約が遅れて有効期間内に高齢者講習を受講できない場合、運転免許は失効してしまいます」とも書かれていた。

 

私は、今年が免許更新の時期であることは知っていたが、誕生日の1カ月前の69歳時に免許更新すれば高齢者講習は不要と思っていた。しかし、届いた「高齢者講習等連絡書」を読むと免許更新するには高齢者講習が必須であることがわかった。

 

私は改めて自分の年齢を確認するとともに、私にもいよいよ高齢者講習がやってきたと覚悟を決めた。そして、直ぐに予約を取るために講習実施場所である自動車学校に予約の電話を入れた。

私は12月7日が誕生日である。今年の誕生日で70歳になる。このハガキの説明によると、私は7月7日以降いつでも高齢者講習を受講できるので、できるだけ早い機会に受講したい旨伝えたが、すでに予約が入っていて、1番早くて、10月17日であると言われた。早く受講したかったが、空きがなければ仕方ないので10月17日に予約をいれた。

 

そして、10月17日、いよいよ高齢者講習受講日がやってきた。不安な気持ちで自動車学校到着。待合室で待っていたら、指定されていた集合時間きっかりに、今日の講習を担当する指導員さんが来て名前を呼ばれる。待合室で、本人確認や運転免許免許証の確認や料金の徴収があり、また、誓約書などの記入を終え教室に移動する。

 

今日の講習は2時間である。内容は、講義と適性検査と実技の3つの項目が行われた。最初の講義については「いつまでも安全運転を続けるために」という高齢者講習のテキストを使って行われた。特に加齢が及ぼす運転への影響ということに特化して指導員さんの講義があった。指導員さんの講義は堅苦しい講義ではなく、受講生と一緒に雑談しているようなソフトな語り口で、わかりやすい話し方で退屈させない内容であった。外国では高齢者による交通事故対策として、衝突防止装置の装着義務とか夜間運転禁止とか自宅から10km以内の運転制限などいろんな制約が設けられている例もあるという話であった。日本でも将来はいろんな条件がつけられるかもしれないという話であった。

 

適性検査は目の検査が行われた。目の検査は「夜間視力検査」と「動体視力検査」と「視野測定検査」の3つが行われた。「夜間視力検査」は通常視力検査とともに強い光を受けた後の眩光下視力を検査した。この検査では特に大きな劣化はみられなかったが、夜間は視力の低下は避けられないのでより慎重な運賃が必要だと感じた。

 

「動体視力検査」は30kmで動いてくるものを見て検査するものであるがミスを三回すると検査中断となり、再度初めからやり直しになるので慎重にしかも早く正確に答えなければならない。私は特別悪い結果ではなかったが、それでも静止視力の半分以下に視力が落ちていた。一般的に動体視力も加齢とともに低下することが分かっており、高齢者が走行中に案内標識などに気づくのが遅くなるのは若年者と比べて高齢者の動体視力が低下しているからであるという話であった。運転は全て動体視力であるので速度の出し過ぎは禁物だと思った。

 

「視野測定検査」水平方向の視野検査が行われた。私の場合は右目と左目の視野に差が見られた。私の左目は右目より視野が狭かった。私は左方向からの交通を見落とす危険があるので左方向の確認は大きく首を振って確認する必要があると思った。また今日は行われなかったが、上下方向の視野検査については高齢者ほど視野が狭くなっている人が明らかに多いという話であった。上下の視野が狭いということは信号や標識を見落とす危険があるということである。高齢者は意識的に上下左右に目を配らないと見落とす危険があると思った。

 

最後の運転実技はオートマチック車で自動車学校のコースを走行するテストであった。コース走行は前半と後半に分けられていて、前半部分は指導員さんが模範運転するのを見て、コース順路を覚えて運転するテストである。しっかりコース順路を覚えている人と覚えていない人で運転行動に差異が見られる。後半部分は指導員さんの模範運転はない代わりに、指導員さんのコース案内を受けながらコース走行する運転実技テストである。指導員さんが助手席から逐一コース案内をするのを受けて、その案内に従って運転するテストである。

 

運転実技テストを受けて、指導員さんが受講生の運転を見て観察しているのは運転操作が正しくできるかどうか(身体的機能の低下)、交通ルールに従った運転ができるかどうか(法令遵守態度)、さらに認知機能の低下がないかどうかの三点をポイントに観察しているように感じた。

 

実技テスト後の指導員さんのアドバイスでは、同時に受講した3人について、一時停止場所での停止が良好、狭い道路の走行速度が良好などいくつか褒められたが、交差点の右左折速度が速い、右左折時の合図を出すのが遅い、進路変更の合図が不正確などルールに従った運転で不正確な点が見られたということで注意を受けた。ルールに従った運転にミスがあったが認知機能の低下とまでは見られていないようであった。

 

今日の高齢者講習は、3人で1グループをつくり一緒に受講した。受講後の雑談の中で、お一人が「自分の運転を見直すいい機会になった」と感想を述べられていたが、私も同感であった。今、現在健康であるが、高齢による衰えは気づかないうちに進行していると感じた。特に目の衰えは日常生活では気づかないが測定してはっきり低下しているのを知ったことは自分にとって収穫だったと思う。運転中に必要な情報の90%以上を、目から取り入れるということを、昔、自動車学校で学んだが、その目の機能が低下しているということは、これからは今まで以上に慎重な運転をしないといけないと強く思った。

 

私が住んでいる地域は市内中心地ではない。車がないと不便なところに住んでいる。まだ、しばらくは運転をしたいと思う。しかし、周りに危害を及ぼすことはあってはならないから、認知機能に低下が見られたら、いや見られる前に、運転免許を返納しなければと思う。今回の講習では指導員さんから「これからも、さらに慎重な運転で安全運転して下さい。」と言われ返上の話はなく安堵した。

 

これからもしばらくは車は手放せない。運転を続けるためには、とにかく認知機能が低下しないようにしなければならないと思った。ボケないために、頭の運動として、これからもブログ発信に取り組んでいこうと思う。