ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

東京都医師会 尾崎会長の記者会見

 

 7月30日、東京都医師会の尾崎治夫会長は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、記者会見を開き、「これ以上、国の無策の中、感染者が増えるのは我慢できない」と意見を述べた。

 

尾崎会長は会見の中で「休業のお願いという従来の形のままだと日本全体が感染の火だるまに陥っていく。国が金銭的な補償を伴う休業要請を行い、応じない場合は罰則を適用できるように、新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正を求めます。これが全国の火だねを消す唯一の方法です。」と述べて、国会が夏休みを取っている場合ではない、国会を開いて仕事をして欲しいと訴えた。

 

コロナウイルスの感染拡大は、わが国にとってまさに未曾有の国難である。

コロナウイルスは人類の歴史において、1918〜1920年に大流行したスペイン風邪以来の、文字通り「100年に一度」の大規模な世界的大流行といわれている。その世界的大流行の結果、各国の主要経済統計は軒並み悪化して、その影響はリーマンショックをはるかに上回り、世界経済は1920年に始まった大恐慌に匹敵する経済危機に見舞われていると言われている。そのような世界経済、国内経済の悪化の渦中にある我が国の今の状況は、まさに未曾有の国難というほかない。このような厳しい状況の中、危機感をあらわにした尾崎会長の記者会見を聞いて、私はよくぞ言ってくれたと拍手を送りたいと思った。

 

尾崎会長の発言に対して、テレビで御用解説者と言われてるTコメンテーターが「尾崎会長は東京都医師会の会長である。意見があるなら上部団体の日本医師会にあげて、日本医師会の代表者が主張すべきであって日本医師会は組織の体をなしていないと思われますよ」と批判していた。それに対して、Yコメンテーターは「尾崎会長のご指摘は正論だと思う。危機的な日本の状況下において正論をきちんと言う人がどれだけいるかが大切。止むに止まれずモノを言う心を察します。素晴らしいスタンスだと思う」と語っていた。

私もYコメンテーターと同じ意見である。                                                                            安倍政権がコロナウイルス対策で実施してきた「アベノマスク」は「ありがた迷惑」と国民から言わている。「go to トラベル」はコロナウイルスの拡散と批判されている。安倍政権はこれまで有効な対策を何一つ実施していない。これほど税金の無駄使いと無策に等しい対策をする安倍政権に対しては、各方面の有識者の方または代表者の方が意見を述べていくことが重要であると思う。

 

この未曾有の国難のさなか、国会は野党の国会延長要請を拒否して6月17日に閉幕したままになっている。

新型コロナウイルスの収束のめどが立たない中、早期の 国会召集を求める東京都医師会などの声を受けた形で、7月31日、立憲民主、国民民主、共産、社民の野党4党は、憲法53条に基づく臨時国会召集の要求書を大島衆院議長に提出した。

 

それに対して、自民党の森山国対委員長は、野党の臨時国会開催要求に対して、「何のために開くかがはっきりしない」と述べている。私はこの発言を聞いて、自民党は国民の命を直視して政治を行なっているのだろうかと疑問に感じる

安倍首相は事あるたびに、「政治家の役目は国民の生命を守ること」というようなことを言っている。国民の生命に関わる国難に襲われている今こそ政治家の役目を果たすときと思うが、自民党員はそう思わないらしい。この未曾有の国難を乗り切るために、国民の生命を守るために、国会でやるべきことは山ほどあるだろうと声を荒げたくなる。

 

尾崎会長は先日の記者会見の場で

「良識ある国会議員の皆さん、コロナウイルスに夏休みはありません。一刻も早く国会を開いて国が出来ること、しなければいけない事を国民に示し国民を安心させてください。」というフリップを掲げていた。国民の命をこれ以上軽視しないで欲しい。

 

どうか、国会を開いて真剣に国難に取り組んでいただきたい。

国会を開かないなら、退陣してもらうしかないという意見が聞こえてくるが、「確かにそうだ」 と私も思う。