ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

「医療緊急事態宣言」

y  医療関係9団体が連名で21日、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、「医療緊急事態宣言」を出した。

 「宣言」に名を連ねたのは、日本医師会日本歯科医師会日本薬剤師会日本看護協会日本病院会全日本病院協会日本医療法人協会日本精神科病院協会、東京都医師会である。

 

中川俊男日本医師会会長は、9団体合同で開いた記者会見の冒頭、政府に対し「未知の感染症に対して政策を度々変更することに躊躇する必要はない。勇気をもって早め早めの対策を」などと呼び掛け、野党議員などに対しても「批判やけん制ではなく、建設的な議論に限られた時間を」などと訴えた。

 

 

私は、医療関係9団体が「医療緊急事態宣言」を出した記者会見をニュースで見た。「日本が誇る医療制度が風前の灯火になっている。今やらなければならないことは新規感染者を何が何でも減らすことです。」と中川俊男日本医師会会長は言った。「ぜひ、国民の皆さんの移動を制限することや行動を制限することを政策として掲げげるべきである」と相澤孝夫・日本病院会会長は言った。「ここで感染者数を減らさないと日本の医療はひっ迫して救うべき人が救えなくなる」と尾崎治夫・東京都医師会会長は言った。記者会見でのそれぞれの発言を聞き、身が引き締まる思いがした。もはや一刻の猶予もできない。日本の医療体制が崩壊する危機にある。今、取り組まなければ大変なことになると感じた。ドイツのメルケル首相の真剣な訴えと同様なものをそれぞれの方の発言から感じた。

 

その日の夜、菅義偉首相はニュース番組に出演して、緊急事態宣言の発令を考えていますかという問いに「尾身会長を中心に相談しながら政府の対策を行なっているが、尾身先生は、まだそこはないと言っていた」と発言した。

 

菅首相の発言を聞くと、緊迫感は感じられないし、医療関係団体が出した緊急事態宣言はよその国の出来事みたいな感じに聞こえる発言であった。同じ日本のことなのに、この違いは何だろう?と不思議に思った。                                                                                    

 

私には二人の娘がいる。二人とも結婚してそれぞれ子供がいる。一人は神奈川県に住み、一人は大分県に住んでいる

私の家庭の年末年始の行事は毎年、娘夫婦が孫を連れて帰省してくれることが慣例である。神奈川県からの帰省は毎年飛行機で孫を連れて帰省していたが、今年は飛行機の移動はコロナの危険が伴うということで、今年は帰省しないで、神奈川でお正月を静かに迎えるという連絡を受けていた。

大分に住む娘は今年4月に第1子を出産して、いま大分で育児奮闘中である。大分からは車の移動で帰省できるので、年末年始帰省する予定で考えていた。年末年始帰省したらその間だけでも赤ちゃんのお世話をして、頑張っている娘の応援をしたいと私たち夫婦は思っていた。

 

しかし、医療関係団体の緊急事態宣言を聞き、今年の年末年始は大分からの帰省も中止することを決めた。菅首相の発言には緊張感はなく、菅首相の発言を元に考えると車での移動であれば、また近県であれば許されるかなという感じがしたが、医療団体の会長さんの発言から判断すると、今は国民一人一人が移動を控え、行動を自粛し出来るだけ接触を避けることに徹することが重要と判断した。

 

医療関係の会長さんたちの真剣な熱意を込めた話をお聞きして容易ならぬ事態であることが十分わかった。それに比べると菅首相の発言はどこか他人事みたいな話であった。医療団体の会長さんたちの発言は、決して口先だけではない、それぞれの言葉に全体重をかけて発言されていた。会長さんたちのメッセージから心に響くものを感じた。それに比べると菅首相の言葉には、昔から今日まで重みが感じられない。菅首相の発言は昔から心に響くものは何も感じられない。発言を聞いてどちらを信頼するかと考えたら、当然、医療団体の会長さんの発言である。国の舵取りをする首相の言葉に信頼を置けないというのは日本にとって大きな不幸だと思うと同時に、コロナ禍という厳しい時代に、よりによって首相にしてはいけない人を首相に迎えている不幸を痛感する。