ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

心が晴れない散歩

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赤点をスタートして赤点に戻るコース。距離4.15km、歩数6450、最高高度19m、最低高度4m、総上昇高度29m、消費カロリー215kcal、天気曇り、温度26度、湿度86%

「便りがないのは良い便り」という諺がある。昔、お世話になった会社の話題を聞かなくなって久しい。それでも、便りが無いのは事業的にも業績的にも順調に進んでいる証拠と思いながら、時折、心の中で懐かしく思い出すだけで過ごしていた。

それが、突然、お世話になったその会社でコロナの感染者が出たというニュースを聞いて驚いた。一人のお客さんがコロナに感染していて、数名に感染が広がったというニュースであった。人と接する仕事内容でもあり、感染防止のルールを厳格に守りながら絶対に感染者を出さないように徹底した取り組みをしていたのに、それでも感染を防止出来なかったようだ。感染を受けて、大騒動になっていることを思うと、すぐにでも飛んでいき、応援に駆けつけたいという気持ちになるが、しかし、このコロナ禍という災害に、私が駆けつけてもなんの応援も手助けできず、かえって足手まといになるばかりである。気持ちばかりで、何も応援できないことが焦ったく、もどかしく思う。

そういう思いで心が晴れないままま過ごしていたら、日本のアクション俳優の草分けとして映画やテレビドラマで活躍した俳優の千葉真一さん(82歳)は、新型コロナウイルスに感染して8日から千葉県内の病院に入院し治療を受けていたが、肺炎が悪化して、8月19日死去したというニュースが流れた。

新型コロナは若い人は軽症で済むことも多いが、年配者は命を無くすことも多いということは聞いていた。しかし、あの千葉真一さんまでと思うと本当に怖い。お世話になった会社には若い人ばかりでなく、年配者も多い。新型コロナに感染したら命を失くすこともあると思うと、職員の皆さんが感染しないようにと祈るばかりである。


心配な気持ちで心が晴れない毎日を過ごしているが、こんなうっとうしい気持ちをなんとか振り払いたいと思い散歩に出かけることにした。

 

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スタートして直線道路を南東方向にまっすぐ進む。大きな工場の塀に沿って進み、工場の敷地の角を左折して海辺の方に向かう。ここもまっすぐな道が伸びている。香焼町に長い直線道路が縦横に作られているのは埋め立て地でだからである。そもそも、香焼は島であった。船でしか行けない場所であった。昭和42年(1967年)三菱重工業香焼島に進出し、それに伴い隣町の長崎市深堀町との間の海域が埋め立てられ、昭和43年(1968年)香焼は陸続きになった。当初は橋をかける計画であったが、橋では朝夕の出退時に大渋滞が予想されることから埋め立てに変更されたようだ。

 

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直線道路を岸壁まで進んでくると。対岸に三菱造船香焼工場が見える。三菱造船の岸壁には艤装中の巨大タンカーが係留されている。いつ見ても巨大タンカーの迫力には圧倒される。

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巨大タンカーを見て、今来た道を戻っていく。巨大タンカーが見えた岸壁から徒歩で20分歩いていくと三菱重工業香焼造船所の正門に着く。
三菱重工業は、香焼工場の新造船エリアを、国内造船大手の大島造船所に売却することを発表している。中国や韓国勢の台頭で収益力が悪化しており、液化天然ガス(LNG)運搬船など大型船事業の建造から事実上撤退するようだ。香焼は造船の町である。三菱重工業の新造船部門は大島造船が引き継ぐので、香焼町から造船が無くなるわけではないが、三菱重工香焼町に進出して50年余りで撤退するなど想像もできないことであった。世の中で、変わらないものは何もないというのがよくわかる。

 

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三菱香焼造船所の正門前を左に折れて細い道路に沿って進んでいくと公園に出る。香焼第5児童公園である。そこの石の車止めの表情が面白い。大阪万博の太陽の顔を連想してしまった。

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海岸に沿って歩く。目の前に伊王島大橋が見える。右前方に伊王島を見ながら歩く。今日は風が強い。時折、帽子を取られそうな風が吹く。暑い日もあれば寒い日もある。風が強く吹く日もあれば、大雨の日もある。平穏無事の良い日ばかりではないのが人生かもしれない。

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今日の散歩で見つけた美しい花はハイビスカスとデュランタである。ハイビスカスは赤の色が際立っているので惹きつけられた。右の紫の花は綺麗な花だと思っても、最初は名前が分からず、グーグルレンズで検索したらデュランタと教えてくれた。熱帯植物のデュランタは沖縄では生垣としてもよく使われているようだ。

 

心が晴れない日々を過ごしている中、少しでも気分転換になればと思って出た散歩であった。綺麗な花を見て、少しは気持ちが和んだが、心が晴れるには至らない。コロナに感染した方が早く回復して、また安心して仕事ができる日が来ることを願うしかない。お世話になった昔の職場が、1日も早くコロナを克服して、明るい笑い声に包まれる日が来るのを心から祈りたい。