ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

2022年長崎港一周サイクリング

青点をスタートして矢印に沿って進み長崎港を一周して青点に戻るコース。距離約32.0km、最低高度3m、最高高度81m、総上昇高度210m、平均速度6.7km/h、天気晴れ、気温21度、湿度63%

 

2020年5月に長崎港一周サイクリングを行った。2022年5月の今日、天気が良いので久しぶりに長崎港一周サイクリングをすることにした。今日のスタート地点は香焼町シンボルパークである。シンボルパークをスタートしたら平坦な片側二車線の道路を真っ直ぐ進んでいく。平日であれば朝夕のラッシュ時は交通量が多い場所であるが、祭日のため交通量は閑散としている。皐月晴れの陽を受けながら快適に走っていく。

 

シンボルパークをスタートして、道路に沿って進んでいくと江川交差点で国道499号線と交差する。この交差点を左折して最初の目的地である女神大橋へ向かう。スタートして6kmほどはほぼ平坦な道路で快適に進んできたが、6kmを過ぎたあたりから、今日一番の急な上り坂に取り付く。最初はペタルを漕いで上っていたが、上りきれなくなり自転車を降りて押して上っていく。

 

今日の一番急な上り坂を何とかクリアして進んでいくと魚見山トンネルにでる。魚見山トンネルは女神大橋の取り付け道路にあるトンネルで全長135mの短いトンネルである。そのトンネルを抜けると女神大橋は目前である。女神大橋はいつ通っても気持ちの良い道路である。

 

女神大橋は長崎港によって分断されている長崎市南部と西部を最短距離で結ぶことで市内中心部の交通混雑緩和と地域全体の産業・経済・文化の活性化を図ることを目的に建設された橋で長さは1289m、高さ65mである。斜張橋として国内6番目に長い橋である。長崎港が開港したのは1571年である。この橋の下をポルトガル船もオランダ船も唐船も御朱印船も行き来した。ここから長崎港を眺める時、450年を超える歴史を感じながら眺めるのも面白い。

女神大橋を渡り終えたら、次の目的地である稲佐橋へ向かう。稲佐橋へ行くには途中二つの大きなトンネルを通る。一つは大浜トンネルである。大浜トンネルは延長764mのトンネルである。大浜トンネルを過ぎたらすぐに飽の浦トンネルがある。飽の浦トンネルは延長1559mである。二つのトンネルとも今日のコースでは下りになる。快適にトンネルを駆け下りる。

 

トンネルを抜けて稲佐橋へ向かう。途中、三菱通りと呼ばれる長い煉瓦塀が続く道路を通って行く。煉瓦塀の中から明治日本の産業革命遺産になっているジャイアント・カンチレバークレーンが頭を覗かせている。三菱長崎造船所を過ぎたら港内が見えてきた。対岸に五島行きフェリーが着岸している大波止や江戸時代末期から居留地になっていた南山手などが見える。

目的地の稲佐橋へ到着。ここが今日のコースの中間地点である。ここで折り返して戻ることになる。予定時間を見ると少し遅れ気味である。私はいつも道草を食って遅れる。予定より遅れるのはいつも通りである。稲佐橋を渡って浦上川を川下へ向かうとすぐに長崎県庁へ着く。県庁の玄関には「咆哮する獅子像」が建立されている。この獅子像は長崎県名誉県民である北村西望翁が百歳慶賀に際し県に寄贈されたもので、北村翁への敬愛をこめ活力ある県政の象徴としてここに建立されたものである。

 

県庁を後にして先を急ぐ。松が枝埠頭の入り口に、中国革命の父と呼ばれる孫文梅屋庄吉ご夫妻の像が立っている。説明文には次のように書かれていた「中国民主革命の偉大な先駆者である孫文先生の革命の生涯において、梅屋庄吉先生とトク夫人は一貫して見返りを求めることなく莫大な支援を行った。辛亥革命百周年にあたり、孫文生生と梅屋夫妻の友情と中日友好の多大な貢献を称え、梅屋夫妻の故郷であり、古くから中国と深い関わりのある長崎県に三人像を寄贈し、もって中日両国国民の友情の証とし、両国国民の世世代代の友好を祈念します」

松が枝埠頭のピース・ミュージアムではチベット一周写真展のポスターが掲示されていたので拝見する。ちょうど、撮影されたご本人がおられて説明をしていただいた。チベットは最高峰8000m級の山々がありそれらを見に行く旅であったようだ。標高5500mまでのところまで飛行機と電車と車を乗り継ぎしながら行く旅で、車の走行距離は3000kmに及ぶという話であった。知り合いの中国人が「日本では経験できない旅がある。5000mの高地に行って星を見る旅だ。間違いなく感動する。星が手で取れるくらい近くに見える」と言っていたのがこのチベットの旅だと思った。5000mの高地に立つこと自体感動だろうと思う

 

松が枝埠頭を出て女神大橋下である女神バス停まできた。朝は女神大橋を通って対岸に渡って行った。下から女神大橋を見上げると大きさが実感できる。ここは長崎港の一番狭い部分でこちら側が女神、対岸が男神と言われている。その女神大橋を過ぎたところにモアイ像が立っている。入り口の門扉は鍵がかかっており中に入れない。「モアイ像が長崎に出現!何で、何のために!」と思うがわからない。門扉の横に「長崎モアイ像完成目前ですが、安全に見ていただくため、工事完了までもうしばらくお待ちください」と書かれている。もうすぐ工事が完成するようだ。その時は、正面からしっかり見てみたい。

 

2年ぶりの長崎港一周サイクリングを終えた。前回は20kmほどだったが、今回はコースを伸ばして32kmと少し距離が長くなった。少し長くなったが問題なくできたのは嬉しい。平均速度6.7km/hは相変わらず遅いと思うが、私は道草をするのでやむを得ない。時間を競うレース用のサイクリングではなく、面白いことを見つけに行く道草のサイクリングが私には合っている。来年の5月にまたやりたいと思う。