ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

茂木四国八十八ヶ所霊場巡り その3

青点をスタートして赤点までのコース。距離12.1km、最低高度16m、最高高度220m、総上昇高度354m、消費カロリー1,881kcal、天気曇り、気温28度、湿度73%

 

今日の集合場所は長崎バス早坂バス停である。早坂バス停は弥生が丘という標高220mの高台に建つ長崎女子短期大学の前にあるバス停である。ここから東を望むと山の切れ目から遠く橘湾が遠望できる。集合場所で、先達より今日の行程について説明を受ける。今日はこの220mのバス停から降り続けながら霊場を巡り、一旦標高16mまで降りて、今度は標高180mまで登り返してさらにまた降りていくという道程です。今日は16の霊場巡り予定しています。予定通り進みたいと思いますが、しかし、酷暑の中の行脚であり、予定はあくまでも予定として、経過時間や皆さんの疲労度などを考慮して、途中で切り上げることもあると言うことを了解しといてください。無理のないようにやっていきたいと思いますという説明を受けてスタートする。

 

早坂バス停をスタートしてしばらく下ると小さなお堂にでる。ここが第五番霊場である無尽山地蔵寺である。本尊は延命地蔵菩薩である。お参りしようと扉を開けようとするが鍵がかかって開かない。先達が、お堂の前で、お参りは四国八十八ヶ所霊場巡拝勤行次第によって懺悔からご詠歌までしきたり通りに行います。前回ご詠歌については声が出ていませんでした。今日のお遍路はここ五番霊場から始まります。はじまる前にご詠歌を練習しましょう。私に続いてしっかり声を出してくださいと先達の指導で練習をしていたら、ご夫人がお堂の鍵を持って来られ、「お疲れさまです。どうぞ中に入ってお参りしてください」と勧められた。

続いて第四番霊場である黒巌山大日寺に行く。ご本尊は大日如来である。すべての命あるものは大日如来から生まれたとされ、大日如来は生き物の根本となるほとけである。

次は第八番霊場の普明山熊谷寺へ行く。ご本尊は千手観世音菩薩である。このお堂には4体の仏像が安置されているがどれが千手観世音菩薩か判然としない。小さな仏像の光背には千手と思われる線がたくさん見えるから千手観世音菩薩に違いない。

 

竹藪の茂みを通って進んで行くと見上げるような岩壁に出る。その岩壁に沿っていくと岩壁の下は洞窟になっている。洞窟の中がお堂で、そこは第36番独鈷山青龍寺である。ご本尊は波切不動明王である。波切り不動明王弘法大師が入唐の際、暴風雨を鎮めるために現れたと伝えられ、今も航海の安全や豊漁、世間の荒波をも鎮めてくれると深く信仰されている。

 

さらに藪の中を200メートルほど上っていくと第71番霊場である剣五山弥谷寺に至る。ご本尊は千手観世音菩薩である。千本の手はどのような衆生をも漏らさず救済しようとする観音の慈悲と力の広大さを表している。

 

次に第27番霊場である竹林山神峯寺へ行く。ご本尊は十一面観世音菩薩である。十一面観音はその深い慈悲により衆生から一切の苦しみを抜き去る功徳を施す菩薩であるとされている。

 

次は第88番霊場である医王山大窪寺へ行く。ご本尊は薬師如来である。四国八十八か所巡りでは第88番で満願成就であるが、長崎茂木四国八十八ヶ所は順不同であるためお遍路は続く。

 

次は56番霊場金輪山泰山寺へ行く。ご本尊は地蔵菩薩である。ご詠歌である龍華は「みな人の詣りてやがて泰山寺 来世の引導たのみおきつつ」である。ここまでは基本下りコースであったがこれからのお遍路は上りになる。下りは楽だが上りは辛い。

 

次は第33番霊場である高福山雪蹊寺に行く。ご本尊は薬師如来である。参拝した後水分補給をして出発する。

 

次は63番霊場である密教山吉祥寺へ行くご本尊は毘沙門天である。毘沙門天を信仰すると愛される福、長命の福等様々な10種の福が得られると言う。毘沙門天も有難い。休憩して出発。

 

次に37番霊場である藤井山岩本寺へ行く。ご本尊は阿弥陀如来不動明王・観世音菩薩・薬師如来地蔵菩薩である。このお堂は民家の庭先に設けられている。

 

のぼり切って、次は22番霊場である白水山平等寺に行く。ご本尊は薬師如来である。ここのお堂は立派な御影石で新しく建立されたものである。参拝後、休憩を取る。近くのスーパーでアイスクリームを買い求め疲れを癒す。ここまで12霊場巡りを完了した。今日の予定では残り4霊場である。これから多少アップダウンはあるが基本下りになる。予定通りお遍路を続けることに決定。

次は76番霊場である鶏足山金倉寺へ行く。ご本尊は薬師如来である。最初は下りが続いて快調だったが途中から上りになる。すぐそこと言われても上りはなかなかたどり着かない。やっとの思いで76番霊場に参拝。

 

次の57番霊場への道も上りが続く。体力は限界に近い。やっとの思いで第57番霊場である府頭山栄福寺へ到着。ご本尊は阿弥陀如来である。57番を終えると残り2霊場である。そしてこれからはずっと下りになる。なんとか最後まで行けそうだ。

急な坂を下りながら次は第51番熊野山石手寺へ行く。お堂は蓮聖院の参道のにあった。ご本尊は薬師如来である。

 

そして、今日最後の第79番霊場である金華山高照院へ着く。ご本尊は十一面観世音菩薩である。参拝して今日も無事にお遍路ができたことを感謝する。

お遍路の中で、何度も「般若心経」を読む。「観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄・・・・」お経を読み真言を唱える。念仏を唱える。

同時に仏像を拝む。「観仏」である。人が仏像を観る。仏が人を観る「観仏三昧」である。以前、先輩から「観」の親近語である「勧、歓、感」について話を聞いたことがある。人から仏法に近づくことを勧められ、仏像を拝むことを勧められ、そこに素晴らしい仏像があり、そこに素晴らしい人格があり、それを観ることによって歓びを感じ、感じとられたものが、心としてまた観を支えると言う話であった。

八十八ヶ所巡りではいろんな仏像に出会うことができる。観仏三昧を実践していきたい。