朝、起きて外を見ると曇っているが、雨は降っていない。天気予報では午前中の降水確率は20%である。20%であれば雨は降らないと勝手に判断して、久しぶりに町内の早朝ウオーキングに出かけた。
スタート地点は香焼町のシンボルパークである。シンボルパークには「大きな錨」と「愛と平和の像」が設置されている。この二つのモニュメントはもちろん香焼町を表している。「大きな錨」は造船の町をあらわしているし、「愛と平和の像」は「日中不再戦」を表明した町だからである。
10分ほど歩いてくると、海が見えてきた。今日は風もなく波も静かである。東の方を見ても雲が覆っていて太陽は見えない。朝、ウオーキングすると同じようにウオーキングしている人に出会うが、今日は雨の心配のためか一人も見ない。見かけるのは猫さんだけである。
海岸沿いの歩道をやさしい海風を受けながら歩いてきたら、香焼総合公園の海老瀬側入り口に到着。ここから公園内の遊歩道を歩くつもりで門扉に近づくと“立入禁止”と言う貼り紙がされている。今日のウオーキングは総合公園がメインなので、ここから入れないのであれば困ってしまう。まわり道する事も考えたが、立入禁止は道路工事の関係で規制されているものと判断して、早朝で、工事がまだ始まっていない時間帯なので立入禁止を無視して進入する。
公園内の道路を進んでいくと途中工事現場があった。もちろん早朝なので、作業している人はいない。また工事現場といっても危険な状況は何もない。そのまま進んでいくと反対方向にも立入禁止の表示がなされていた。工事が再開されると大きな機械が入って通行できなくなるのかもしれない。早朝でよかったと安心する。
工事現場を過ぎて、公園内の道路を進んでいくと、途中から海岸の岩場へ下りる細い道がある。この岩場に来るには駐車場から30分歩いて来るしかない不便な場所だが、大物が釣れるらしく、大物狙いの釣り師を時々見ることがある。私もここで釣りをしたいと思うが釣り道具を担いで行き来することを思うとなかなか実行できない。釣りの様子を見たいと思って下りてきたが、今日は岩場には誰もいなかった。
公園の遊歩道に沿って進んでいくと桜の広場に出る。この芝生広場の周りは全て桜で2ヶ月前は桜が満開であった。今は新緑の広場に変わっている。ここからは、すぐ目の前に伊王島教会が見える。ここは香焼と伊王島が1番近い場所である。
桜の広場を過ぎて先に進んでいくと、ツツジ広場に出る。ついこの前までツツジが満開で一面ツツジに覆われていた場所が、全くツツジの花を見ない。ツツジも桜と同じで花の時期が短いなあと思いながら上っていくと、一角だけツツジが咲いていた。どうして、ここの一角だけツツジが咲いているのかわからない。品種が違うのかもしれないが、よくわからない。
ツツジ広場からさらに上っていくと子供広場に着く。子ども広場は、孫が来た時は必ず遊びに来る場所である。子ども広場の一角にカナリーヤシが植えられている。こんなに大きかったかなと一瞬思う。見上げるように大きくなったカナリーヤシを見て立派になったなぁと思う。樹形と大きさを見てその成長ぶりに驚く。
子ども広場の周りをアジサイがきれいに花を咲かせている。総合公園で初めて見たアジサイである。そうだ、梅雨はもうそこまで来ているのだと思う。総合公園内にはアジサイ広場があり、そこではいろんな紫陽花の品種が植えられている。今日は通って来なかったが、アジサイ広場ではアジサイが咲き誇っているはずだ。今日はアジサイ広場までもう一度下りていく時間はないので、近日中にアジサイ広場を訪れたいと思う。
香焼総合公園の1番高い場所は標高102mの天神山である。天神山は樹木に覆われているので展望は利かない。しかし、天神山の頂上に展望台が設けられている。その展望台へ上っていく。
展望台からの眺めは雄大である。すぐ目の前に伊王島大橋と伊王島が見える。伊王島大橋は2011年3月に開通した長さ876mの橋である。この橋ができて伊王島が本当に近くなった。さらに沖合を見ると高島が見える。その先は五島列島でさらにその先は東シナ海である。長崎は海外への玄関口である。
展望台は360度視界良好である。展望台の壁には、東西南北の表示とともに主要都市の名前が距離とともに表示されている。東京950km、韓国ソウル580km、中国上海800km、東京に行くより、ソウルや上海が近い。これが長崎の利点である。その利点を活かせる日が早く来ればいいのにと思う。
久しぶりに香焼町ウオーキングを楽しんだ。ウオーキングの楽しみはいろいろある。身体を動かす運動としての楽しみがある。運動してストレスを発散する楽しみもある。ウオーキングしながら町や近辺の新しい発見の楽しみもある。さらにウオーキングしながら四季折々の花や木々に出会う楽しみもある。これからもウオーキングしながらいろんな楽しみを味わっていきたい。