ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

孫と一緒に伊万里へ行く

長崎から伊万里への電車の旅、往復、片道距離97.1km、乗り換え2回、天気晴れ、気温13度、湿度56%

小学校1年生の孫君は電車が好きである。長崎に来た時は長崎の電車に乗ることを楽しみにしている。前回、島原鉄道に乗るために島原へ一緒に行った。今回、松浦鉄道に乗りに伊万里へ行くのはどうだろうと尋ねたら、「松浦鉄道に乗りたい」という返事だった。それでは一緒に行こうと言うことで伊万里行きが実現した。

 

長崎駅発10時43分の新幹線かもめ20号に乗るため長崎駅へ行く。駅は混雑しているだろうと思っていたが、そんなに混雑はしていない。私たちがホームに来た時はまだかもめ20号はホームに入っていなかった。しばらくして武雄方面からのお客さんを乗せて入構した。折り返し運転でまた出発するようだ。車内清掃のためしばらくお待ちくださいと言うアナンウンスがあり、しばらく待って乗車する。

 

新幹線かもめに乗車して感心するのは、その心地よい乗り心地である。揺れないし、音が静かである。この快適な乗り心地であれば、このまま北海道までも乗りたい気分になる。しかし、残念ながら、現在の長崎新幹線は武雄温泉までの69.6kmしか開通していない。途中4駅に停車しながらの31分の新幹線の旅である。

 

武雄温泉駅で特急ハウステンボス号に乗り換えて有田へ行く。ハウステンボス号の車内はハウステンボスのロゴで飾られ、楽しさ満載の作りになっている。そのまま乗り続けたい気分だが、私たちは一駅だけの14分間の乗車を楽しみ、有田駅で下車する。

 

有田は陶器の町である。ホームに絵画が飾られていると思ってみると陶器に描かれた色絵である。陶器の町ならではの装飾である。

 

有田駅で念願の松浦鉄道に乗り換える。松浦鉄道のホームに着くと折り返し伊万里へ行く電車が入ってきた。電車は青色の1両編成である。車体には大きく松浦鉄道のマスコットキャラクターのマックスくんが描かれている。ニコッとした笑顔が売りらしい。

 

 

有田駅から伊万里駅までの距離13km、所要時間23分の松浦鉄道の旅を楽しむ。のどかな田園風景の中を電車は進んでいく。

 

有田駅を出て10駅目で伊万里駅に到着する。伊万里駅では赤い車両が止まっている。そして車体には松浦鉄道ゆるキャラである鉄道むすめの西浦ありささんが大きく描かれている。ありささんの名前は松浦鉄道の始発駅の有田の「あり」と終点駅の佐世保の「さ」からありさになったと聞いたことがある。松浦鉄道青い車両と赤い車両があり、どちらも楽しくなる工夫がされているようだ。

 

伊万里駅で折り返しになるが、伊万里滞在時間は2時間である。伊万里駅を出て周りを見渡すと、交差点の角に着物姿の大きな婦人像が置かれている。これは陶器で作られた伊万里色絵婦人立像である。片手で着物の褄を軽く持ち上げ、優雅に歩き出そうとする女性の立ち姿は17世紀後半に作られて以来、陶磁器の世界では美人像の様式として踏襲されていると案内板に書かれていた。町のあちこちに陶器の大きな壺が飾られている。17世紀の南蛮貿易時代、伊万里は積出港であった。近隣の窯元からここ伊万里に集積されて、伊万里から出荷された陶器は古伊万里と呼ばれている

 

駅前のベンチでお友達とお話しされていた地元の方に、この辺りでおすすめの観光スポットはありませんかと尋ねる。「あんまり観光スポットというのはないのですよね。すみません」と謝られてしまった。難しい質問をしてこちらこそ申し訳ないと思い、タクシーで観光することにした。

タクシーの運転手さんに1時間から1時間半で観光案内をしてくださいとお願いして、景色などを楽しめる場所をいくつか回ってもらった。

 

伊万里駅前から山の方を見るとと富士山のような山容をした腰岳山という山が見える。この山は300mほどの低山だが、地元では山容が美しいため松浦富士と呼ばれているらしい。この山の中腹から伊万里湾など見えるのでおすすめですということで腰岳へ行く。伊万里湾は昔はもっと広い湾であったが、埋め立てでずいぶん狭くなったようだ。伊万里湾大橋は2003年に造られ大変便利になったようだ。

 

伊万里湾カブトガニの館」という小さな博物館へ行った。地元の公民館が運営している小さな博物館である。伊万里湾の一角は今もカブトガニの産卵場所で、日本では環境の悪化などにより産卵場所は今では数カ所しかないらしい。2億年前から形を変えずに生き続けたカブトガニの産卵場所が数カ所しかないというのは人間にとっても危険な状態ではないかと心配になる。

孫くんのお陰で、一緒に伊万里観光を楽しむことができた。孫くんのおかげでいろんな電車に乗る機会も増えた。今年は、孫くんといろいろ楽しむことができたのでいい年だったと思う。来年も元気に孫くんと一緒にいろんなところに行きたいと思う。