ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

クラシックを聴きながら香焼散歩

青点をスタートして矢印方向に進み、青点に戻る循環コース。距離4.72km、最低高度0m、最高高度84m、総上昇高度90m、消費カロリー402kcal、天気晴れ、気温7度、湿度60%

久しぶりの好天に恵まれ、早朝散歩を思い立った。青空が広がり、眩しいほど太陽が輝いている。しかし、外に出ると外気温は冷たくて、手をポケットに入れたくなる。「春は名のみの風の寒さや 谷の鶯 歌は思えど 時にあらずと声も立てず 時にあらずと声も立てず」風の冷たさを感じ、早春譜の歌詞を口ずさむ。そうだ。今日の散歩はクラシックを聴きながら散歩をしようと思いクラシック名曲集をセットする

 

 

散歩のスタート地点はいつものシンボルパークである。シンボルパークの前を通る大きな道路に沿って、まずは北東に歩いていく。曲はヴィヴァルディの協奏曲四季より「春」をセットして歩き始める。この曲は昔、中学時代に音楽鑑賞で聴いた曲である。今日の明るい日差しや太陽の温かさを感じるような曲が流れてきて、聞いていると何か心が浮き浮きするような曲である。少し寒いけど、間違いなく春が来たと思える曲である。ずっと昔の中学時代を思い出す。中学一年生の時の音楽の担当の先生は男の先生であった。その先生はクラシックが好きだった。そして、中学校が新しく購入した最新のステレオをとても大事にしていた。そのステレオでよくクラシックの名曲を聴かせてくれた。その時、音の良さを盛んに強調していたが、私にはどれも同じように聴こえて、音質の良さなどは全くわからなかった。あのときは、まさに馬の耳に念仏という状態だったように思う。それでも、音楽に鈍感な私が、今クラシックを聴きたいと思うのは、中学時代の体験があったからかもしれない。中学時代の音楽の先生に感謝したい。

 

北東に進み、突き当たりを左に折れると海岸に出る。これからは、海岸に沿って右手に海を眺めながら進む。曲はバッハのG線上のアリアに変わった。G線上のアリアは私の好きな曲の一つである。この曲は音楽の父と呼ばれるヨハン・セバスティアン・バッハによって17世紀に作られたものである。初めは少し不安定な、寂しいトーンのメロディーが続き、もの悲しい切ない気分になるが、後半は温かみのあるメロディーに変わっていく。冬の海から春の海に変わるような感じがする曲である。

 

さらに、進んでいくと小さな漁港の防波堤に出る。その防波堤に沿って歩いていく。ここまで歩いてくると、身体が温まって寒さはあまり感じなくなった。日差しが気持ちが良い。クラシックの曲はエルガーの「愛の挨拶」に変わった。この曲は1888年にイギリスの作曲家エドワード・エルガーが作曲した曲である。この曲はエルガーが婚約者にドイツ語で「愛を込めて」というタイトルで贈ったものだが、英語タイトルは“Love 's Greeting”で発売され、日本語名は英語タイトルから「愛の挨拶」という曲名になったようだ。結婚式などでよく演奏される名曲である。

 

漁港の防波堤を過ぎて右手に海を眺めながら歩いていく。耳からはパッヘルベルのカノンが流れてきた。このカノンも私が好きな曲の一つである。パッヘルベルのカノンの正式名称は「3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調」と言うらしい。カノンとは輪唱のことで、ひとつのメロディーを複数のパートが追いかけるように演奏していく様式である。この曲は1680年にパッフェルベルによって作曲されたものだが、注目されたのは1970年にアメリカでフランスの管弦楽団が録音したものをアメリカのラジオ局が放送したところ、問い合わせが殺到し、250年ぶりに注目され一躍人気曲になったということであった。1680年に作られた曲を、長い年月を経て現代の我々が惹かれるというものも面白い。

 

久しぶりに散歩を楽しんだ。冬の間は寒さを避けて家に閉じこもっていたが、久しぶりの戸外は気持ちが良かった。家の中で聴くクラシックもいいが、散歩しながら聴くとさらに楽しめる。そして菜の花をはじめいろんな花が咲き誇っていた。いい音楽を聴けて、綺麗な花に出会えて楽しいひとときを過ごすことができた。だから、人生は楽しい。