楽しみにしていた第9回同期会函館旅行に参加した。私達は2013年から一年に一度同期会旅行を楽しんでいる。2020年、2021年、2022年の3年間は新型コロナウイルスのため中断したが、昨年復活して、今年も無事に開催できた。同期会メンバーは全部で9名であるが、入院などの都合で参加できない人もいて、今年の参加者は6名であった。それでも最高に楽しい3泊4日の旅であった。
今回の函館旅行は、現地集合現地解散であった。私は長崎から飛行機を乗り継いで当日の夕刻の集合時間までにホテルに到着し、1日目は温泉に入って夕食を楽しみながら久しぶりの再会を喜んだ。
2日目は函館市内観光をジャンボタクシーで楽しんだ。まず初めに訪れたのは五稜郭である。五稜郭は函館開港時に函館山の麓に置かれた函館奉行所の移転先として築造されたものである。しかし、1866年(慶応2年)の完成からわずか2年後に江戸幕府が崩壊し、箱館戦争では榎本舞陽率いる旧幕府軍に占領され、その本拠となった。現在は、五稜郭公園として一般開放され、函館市民の憩いの場とともに函館を代表する観光地となっている場所である。五稜郭タワーから眺めると五角形の形が明確に見られた。五稜郭は西洋の築城の技術も取り入れて造られたようだ。
函館奉行所は、日本の北辺防備の拠点として設置された江戸幕府の役所で,当初は箱館山の麓に置かれていたが、内陸の地に移転が計画され、五稜郭と共に1864年(元治元年)に完成した。1868年(明治元年)戊辰戦争最後の戦いとなる箱館戦争の舞台となり、1871年(明治4年)にわずか7年で解体された。
その後、古写真や文献資料・古図面などの調査を元に、2010年(平成22年)に140年の時を経て箱館奉行所が復元されたと案内に書かれていた。見学している方はほとんどが外国からの観光客で、私達もその中に紛れ込んで一緒に見学した。
次にきじひき高原に行く。きじひき高原はJR函館駅から車で50分の位置にある標高560mの牧草地帯である。パノラマ展望台からは北海道駒ヶ岳や大沼・小沼の雄大な景観を楽しむことができる。北海道駒ヶ岳は元々は富士山みたいなきれいな円錐形の山容であったが、1640年の大規模噴火による山体崩壊によって標高1,700 mの円錐形の山体が、現在のような標高1,100 mの二つの馬蹄形カルデラを持つ山体となった。そして、大沼・小沼はその時の噴火によって川が堰き止められて湖ができたようだ。展望台に立って周りを見渡すと自然の威力の凄まじさを間近に感じることができる。
きじひき高原の途中はメロディーロードが作られており、北杜市ゆかりの曲ということで昭和の大歌手三橋美智也さんの「いいもんだな故郷は」と三木露風作詞の「赤とんぼ」の曲が流されていた。メロディーロードは、速度を守って安全運転すると曲がきれいに聞こえるという仕組みが良い。
きじひき高原からの景色を堪能した後は、大沼湖へ下りてい行く。大沼湖には大小100以上の島が点在しており、それらは橋で結ばれており、湖畔散策も楽しいという話であったが、私たちは遊覧船に乗船して島巡りを楽しむことにした。遊覧船の旅は北海道駒ヶ岳の勇姿を左に見ながら進んでいく。この大沼は冬は凍結するので、北海道の冬の風物詩である氷上のワカサギ釣りができる湖らしい。
大沼公園から函館市内へ戻って来て旧函館区公会堂などいくつか市内の観光地を見学して、立待岬へ行く。旧公会堂は1910年に建てられた洋風建築の代表的建物で、明治期の洋館として国の重要文化財に指定されている建物である。また、「立待岬」は森昌子さんの持ち歌としても有名で、森さんは「立待岬」で愛する人を待ち続ける心情を歌っているが、立待岬の地名はこの場所が釣り場として有名で、漁師がこの岬に立って魚の反応を待つことからこの地名がついたので、地名と恋愛感情は結びつかないとジャンボタクシーの運転手さんは話していた。
1日目の函館観光を終了して無事にホテルに到着。今日のジャンボタクシーの運転手さんは北海道のことは隅から隅まで全て知り尽くしているような方で、的確な楽しい解説付きで期待以上に楽しめたのは良かった。ホテル到着後は温泉に入って疲れを癒した後は、2回目の宴会を楽しんだ。