ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

川原大池ウオーキング

f:id:battenjiiji:20200416165143j:plain距離4.27km   所要時間1時間43分   上昇高度 57m   天気晴れ   温度17度    湿度63%   赤ピンからスタートして矢印方向に進み赤ピンに戻る。

 

天気快晴。こんな一日を室内で過ごすのはもったいない。と言ってもコロナウイルスの問題があるから簡単に外出できない。”stay home”と言われている。では、近くで三密にならない場所に行こうと検討した結果、今日は「川原大池ウオーキング」をすることにした。

ところで、なんでわざわざ英語で呼びかけるのだろうか?日本語で言えばそれで十分伝わるのに、なぜ英語で?という疑問を持つ。犬の調教で「待て」を“stay  here “と言うのを聞いたことがあるが、それを連想して飼い主から命令されているようで嫌な感じがする。そうでなくても「都市封鎖」のことを「ロックダウン」と言ったり英語の表現が多い。日本語で伝えてもらいたいと思う。

 

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川原大池は広さ13ha、周囲1.9km、最大水深約9mの天然淡水湖である。池には鯉、フナなどの淡水魚が 生息し、湖岸には九州西部北限のハマナツメなどの樹林が広がっている。川原大池及び蛇紋石の浜辺からなる公園一帯は古来より名勝地として知られている。ウオーキングする前に軽い準備運動をしてスタートする。

 

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スタートするとすぐに川原大池から海に注ぐ水路に着く。右手に大池、そして左手は海である。大池の色と海の色の違いが明確である。今日は快晴。どちらの色合いも美しい。

 

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 山道に入る。道は少しずつ高度をあげる。日差しが木陰の合間から漏れる道を登っていく。いつのまにか大池が樹木の上に見える位置まで上ってきた。

 

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 黙々と山道を歩いていくと、道端に大きな蜂の巣が転がっている。思わず立ち止まって、蜂がまわりにいないか警戒する。蜂はいない。安堵して進むが、出来るだけ離れて進む。蜂の生態について何も知らないから恐怖しかない。

そのまま進んでいたら、突然、前方の木株の上にふくろう発見。ゆっくり驚かせないように静かに進むが、何か変?近づいてみると置物でした。誰かが楽しませるために置いてくれたのでしょう。

 

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スタート地点のちょうど反対側に到着。川原大池の案内板を読んで設置されているモニュメントが竜である意味がわかった。「平安中期、この地の領主の娘、阿池(おち)姫は領内にあった楠の大樹に恋をした。数年後、領主がその大樹で船を作り海岸まで引き出そうとしたが全く動かない。占ってもらうと阿池姫を乗せると動くと言われ、阿池姫を乗せたところ船は動き出したが、同時に大暴風雨と同時に天変地異が起こり瞬く間に船もろとも阿池姫は消えてしまった。その後大池の周辺は妖気が漂い人が近づけない場所になった。領主は熊野から修験者を招き祈祷したところ、満願の夜に竜が現れ、ひとたび大池に潜り再び現れると美しい女になり“私は文殊菩薩なり、私を川原権現として崇めればこの地の守護神とならん”と言ったため修験者は権現堂を建て自ら文殊菩薩を刻んで祀った。それが、今も川原大池にある池の御前神社である。お堂には、大池に現れた竜が祀られ「阿池姫伝説」として語り継がれている。」

 

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ここから大池から離れて山手に進む。山の斜面には枇杷の木が植えられている。ビワの木に白い花が咲いているように見えるのは袋かけしているからである。この時期、虫害防止と琵琶の果実保護のため袋かけが行われる。

 

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畑が続く道の一画に無人販売所を発見。何が売られているのだろうと思い覗いてみると花であった。綺麗な美しいストックの花が1包¥200である。ウオーキング中でなければ妻に買って帰りたいが、今日は断念。ちなみにストックの花言葉は、花持ちがよく、香りも長く続くことから「永遠の美」というらしい。

 

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住宅街を抜けて浜辺に出る。ここの浜辺は砂浜でなく蛇紋石の浜である。蛇紋石の浜は長い年月をかけて自然が作り上げた天然の美であり芸術作品である。昭和の初め頃、この蛇紋石の人気から心なき者たちが船舶をもって蛇紋石を盗み取ることが多発したため、川原村長および村民は郷土の自然を大事に守るために国有地であるこの浜一帯を買い取ることを決意し運動して現在につないでいるということであった。

 

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浜辺から大池の方に目を向けると大きな鳥居が建っている。阿池(おち)姫である文殊菩薩を祀った池の御前神社である。この神社は、当地の領主・河原大蔵太夫高満が正暦5年(994年)に愛娘阿池姫の冥福を祈念するため建立したと言われている。

 

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 池の御前神社の横を通り展望台へ上る。道の両脇にはツツジが満開である。大池公園は立体的に造られているので様々な角度から景色を楽しむことができる。また、桜、ツツジ、紫陽花などそれぞれの時期を楽しめるように整備されているのが良い。

 

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大池公園は展望台から大池の眺めを楽しむと同時に水辺もまた楽しむことができる設計になっている。陸地からまっすぐ伸びたウッドデッキは湖上の東屋につながり、さらに左右のウッドデッキにつながっている。

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ウッドデッキから湖面を覗くとたくさんの魚が泳いでいる。ハゼ科のチチブかなとも思うがはっきりしない。私の方に餌を欲しがって寄ってくるようだ。亀さんは私が近づいたら逆に慌てたようにして逃げていく。

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川原大池を根城にしているのはお魚さんや亀さんだけではない。鳥にとっても大池は大事な場所である。鴨や鷺が羽を休めたり、漁をしたりしている。

 

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大池の周りを散歩する。日差しは穏やかで、湖水から吹く風はやさしい。ほとんど人通りのない公園を時間がゆっくりと流れていく。自然の恵みに感謝しながら至福のひとときを楽しむ。

 

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大池ウオーキングを楽しみながら終わりに近づいたところでテント発見。ここ川原大池公園はキャンプ場でもある。笛の練習をしながら一人でキャンプ中の若者に、キャンプ道具の値段とか食料とかいろいろと質問する。川原キャンプ場はなかなか快適で人気らしい。コロナウイルス感染防止には一人キャンプもいいかもしれない。次回考えてみよう。