ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

「明治の日」制定に反対

 先日、武田砂鉄氏の番組の中で、「明治の日」制定の動きがあるという話を聞いた。私はどうして今どき「明治の日」なんだと驚いたが、明治の日制定の動きは、安倍元首相が積極的に取り組んでいた課題であったようだ。ネットで次の記事を見つけた。
「『文化の日』が『明治の日』に変えられる? 安倍首相と日本会議が推し進める明治=大日本帝国復活キャンペーン(2018年11月3日リテラ)
 11月3日は『文化の日』だ。1946年の11月3日に、現在の日本国憲法が公布され、その2年後、憲法の精神に基づいて、自由と平和を愛し、文化をすすめる日として文化の日は生まれた。しかし、そうした『文化の日』の考えを全否定するような動きが、近年広がっている。『文化の日』を『明治の日』に変えようという動きである。
 11月3日は明治天皇の誕生日であり、戦前の1926(昭和元)年に明治節が制定された。それが戦後、文化の日となり現在に至っているが、『文化の日』を『明治の日』に改めようと祝日法改正を目指す団体、明治の日推進協議会は〈明治時代を振り返ることを通じて国民としてなすべきことを考える契機にした方が良い〉と主張している。
 同団体が2018年10月29日に衆議院第二議員会館でおこなった集会には、稲田朋美・元防衛相、“生産性”発言の杉田水脈衆院議員、衛藤晟一首相補佐官赤池誠章参院議員といった安倍首相に近い極右議員や、櫻井よしこ氏ら安倍応援団の論客が参加。櫻井氏が「戦後確かに平和で豊かになったが、日本人としての価値観を忘れてきた。明治の日を制定することで、気高さと雄々しさがあった世界に誇る明治の原点を思い返すことができるようになる」などと語った
 ちなみに、同団体は2016年11月1日にも国会内で集会をおこない、自民党から安倍首相に近い議員ら12人が駆けつけているが、参加した自民党議員はこんな発言を披露していた。
神武天皇の偉業に立ち戻り、日本のよき伝統を守りながら改革を進めるというのが明治維新の精神だった。その精神を取り戻すべく、心を一つに頑張りたい」(稲田朋美元防衛相)
「神武創業の原点にしっかり立脚した『明治の日』を実現していくことが、日本人の精神の独立につながると確認している」(高鳥修一衆院議員)
 神武天皇が実在したと本気で考えているのだろうか。読むだに頭がクラクラしてくるが、これこそが安倍政権の目指す国家像なのだろう。それは、戦後日本を否定して、明治憲法下の日本へ戻すということだ。数々の侵略戦争によって多くの国の人間の命と自由を奪い、日本自体も滅亡の危機に追い込んだ大日本帝国を取り戻したいとは正気の沙汰とは思えないが、こうした明治日本への憧憬、回帰願望は単なる懐古趣味と笑っていられる状況ではない。」と書かれていた。

「明治の日推進協議会」のホームページには、明治の日について次の説明がなされていた。
「11月3日は明治天皇御生誕の佳節であり、明治6年(1873)に祝日『天長節』と定められました。『天長』の語は天皇の御代が永遠に続くようにとの思いが込められています。明治45年(1910)に明治天皇崩御されると、『天長節』は大正天皇の御生誕日である8月31日に改められました。けれども、西洋列強の圧力を跳ね返すべく幕藩体制を打破し、明治天皇の下で近代国家の建設に取り組んできた記憶を有する当時の国民にとって、この11月3日は特別な日でした。そこで、この日を明治の御代を顕彰する祝日にしようとの国民運動が展開され、昭和2年(1926)に『明治節』が制定されました。
しかしながら、第二次世界大戦後の昭和23年(1948)に制定された祝日法により、『明治時代を記念する日』を求める国民の声を無視する形で『明治節』は廃止され、代わりに、日本国憲法の公布日であることから『自由と平和を愛し、文化をすすめる』ことを目的とする『文化の日』と改称されました。(中略)それよりも、『明治節』の制定と廃止を巡る経緯からすれば、近代化の端緒となった明治時代を顧み、未来を切り拓く契機とする祝日『明治の日』を制定することのほうが有意義ではないかと私たちは考えています。」と書かれてあった。

安倍元首相は森友学園問題で嘘をつき通したが、その森友学園は園児に教育勅語を暗誦させることを教育方針としていた。安倍元首相は教育勅語を教育の柱とする森友学園を絶賛していたことを私は決して忘れない。安倍首相の代理で出席した昭恵夫人森友学園の式典で、園児時代に良き教育を受けても、小学校に進み公教育を受ける中で教育勅語に基づく精神が壊されてしまうことは大きな問題です。だから、森友学園による小学校創立こそ必要ですと語っていた。この公教育否定の昭恵夫人の言葉は安倍元首相の言葉と私は理解した。日本国憲法に基づき行われている公教育を否定する人たちが進めている「明治の日」を認めるわけにはいかない。

大日本帝国憲法の主権者は天皇であるが、日本国憲法の主権者は国民である。日本国憲法の三原則である、国民主権基本的人権の尊重、平和主義は、大日本帝国憲法と根本的に違うものである。「明治の日」制定は日本国憲法の三原則にNOを突きつけていることと同じである。だから、私はとても賛成できない。私は、大日本帝国憲法及び教育勅語を内包する「明治の日」制定に断固反対する