ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

コーチングの説明を受ける

 知り合いから次のメールをもらった。
「今、コーチングの資格を取得するため勉強しています。その勉強もレベルアップして、現在、実習段階に入っています。課題として、コーチングの実践経験を行う必要があり、コーチングを受けてくれるクライアントを募集しています。コーチングというのは、事柄に焦点を当ててアドバイスするのではなく、人に焦点を当て、問いかけを通じて、自己の内面や本当に大切にしているものに気づき、より充実した自分らしい生き方に変容することをサポートするものです。コーチングを受ける目的は人それぞれですが、もし以下のような気持ちがあれば、一度コーチングを試してみませんか?
・これからの人生や仕事、このままでいいの?と感じている
・チームや職場、家庭など人間関係がうまくいっていない
・やりたいことがあるけれど、踏み出せない。どうすればいいかわからない
・自分を素直に出せない、向き合えない
・自分の気持ちに沿って生きてみたい
・もっと深く、本来の自分を知りたい
・自分のこれからのキャリアを見つめたい
・興味あるから話してみたい!でも大歓迎です。まずはお気軽にお問い合わせください」とあった。
私は定年退職している身だから人生や仕事に悩みがあるわけではない。また、人間関係などに悩んでいることもない。
 しかし、コーチングには以前から関心があった。コーチングに関心を持ったきっかけは、昨年の夏の高校野球である。昨年の夏の高校野球で優勝したチームは慶應高校野球部であった。そして、その慶應高校野球部の野球理論は「thinking baseball」と呼ばれ、コーチングを基礎にしてつくられていると聞いた。甲子園で優勝するために、全国の強豪校はどこも、中学生の才能ある優秀選手を探し出し、入学させ厳しい練習で鍛え上げて、チームを作りそして優勝を目指す学校が多い中にあって、自由を売りにしている学校が優勝したことに驚いた。そして、それを可能にした「thinking baseball」のその基礎となるコーチンングに興味を感じた。

「野球部監督は優勝を目指し選手を鍛え抜く。高校生が野球部に入部して活動できるのは実質2年半である。その2年半で選手を鍛えるために、選手を全員、寮に入れて早朝から夜間まで野球に専念させる。全員坊主頭にして野球以外のことは考える余地さえないほど徹底的に管理して練習に没頭させる。2年半という短い期間に結果を出すために、すべての練習メニューは監督の指示によって行われる。時間がないという理由で、上からの押し付け指導になっていることはないかと、時には、問題点を指摘されることはあっても、一番効率的という観点から、全国の多くの高校で今もこのような方式が踏襲されている。そういう中、選手と監督が対等の立場に立ち(慶応では選手は監督を森林さんと呼ぶ)、選手は全員自宅通学、髪型は選手の自由、練習メニューは選手自身が決めるという選手の自主性を尊重する方式の慶応高校野球部が優勝して、一躍コーチングが話題になった。コーチングを導入することで、どうして強いチームができるのか、どうして強制でなく自由を謳っているのに強くなれるのか、コーチングと慶応野球部の躍進という関係に興味を感じた。

それと、私は今、人生の終幕期を迎えている。私は裸で生まれ裸で死んでいくだろう。自分の人生を振り返る時、世俗的な全てを脱ぎ捨ててしまうと、私の中に残るものは何だろうと考える。自分の中に最後の最後に残るものは何だろうかと思う。最後の最後に残るものは何もない本当は空っぽな人間なのかもしれないと思ったりもする。本当の自分がわかっているようでよくわからない。これまで多くの人にお世話になり生きてきたが、本当にそれだけの価値があったのだろうか?こんなんで良かったのだろうかと反省が起こってくる。自分というのは一体何だったのだろうか、何者なのかと考える時もある。これは、自分をもっと深く知りたいという課題であるが、この課題もコーチングの範疇に入るようだ。慶応高校野球部の活躍から見たコーチングそのものに関する興味・関心と、自分自身を深く掘り下げて自分を知るためにコーチングを受けたいと思った。

 コーチングの依頼のメールをして、申し込みする前の詳しい説明を受けた。
そこでは、コーチングはティーチングと全く違う。ティーチングは教える側と習う側は上下関係だが、コーチングはコーチとクライアントは対等な関係である。コーチングはクライアントの人に焦点を当てて可能性を引き出すものである。そしてコーチングで一番大事なことはコーチとクライアントが信頼関係で結ばれるということである。その信頼関係の上に立って初めて、クライアントは100%本音を話すことができ、コーチはクライアントの本音を引き出すことができる。その関係の中からクライアントの可能性を引き出していくということであった。

事前アンケート、契約書、同意書について説明を受けた。最初の一回目は事前アンケートの聞き取りなどで2時間かかるようだが、その後は、一回1時間のコーチングが月に1〜2回で、当初約3ヶ月の予定で行われるということであった。コーチングをやめるタイミングは、目標がはっきりと解決できた時で、それ以上続けることはお互いの時間を浪費することになるのでその時点で、どちら側からも中止の申し出は可能ということであった。逆に、3ヶ月を予定していたが、当初の課題と別の課題がコーチングの途上で明確になり、その解決のためにお互いの話し合いで延長されることもあるということであった。どのような展開になるのかわからないが、コーチングという未知の分野を見てみようと思う。一回目のコーチングは2週間後に予約した。1回目を楽しみに待ちたい。