長崎は坂の町である。山裾が海岸線まで迫り、平地が極端に少ない長崎では山の頂上まで家が立ち並んでいる。坂は長崎の代名詞である。その長崎の坂をさるく。
(注「さるく」は歩き回るという意味の長崎弁)
グラバースカイロード
グラバー園の裏門に通じる斜行エレベーターが「グラバースカイロード」である。観光客も利用するが、もちろん生活の足として、住民も利用する。
南山手レストハウス
斜行エレベーターの頂上駅のすぐ近くにある現存する古い洋館である。今は、まち歩き休憩所として使われている。
祈念坂
南山手レストハウスから下ると作家の遠藤周作さんが長崎に来た時は必ず散歩した坂、祈念坂がある。さだまさしさんの映画「解夏」のロケが行われた坂道でもある。
祈りの三角ゾーン
祈念坂を降り切ったところは、大浦天守堂、妙行寺、大浦諏訪神社という教会、寺、神社が接するところで祈りのパワースポットである。
大浦天主堂(国宝)
日本最古のゴシック建築様式の教会で、200年以上の時をこえ、潜伏していた隠れキリシタンとの出会いである「信徒発見」の舞台となった場所である。正式名は「日本二十六聖殉教者聖堂」という。
南山手の高台から見た長崎港
坂道を上ったら景色が広がる。やさしい風が海の香りを運んで来る。長崎の坂は円形スタジアムの観客席。一段上がるごとに景色の変化をもたらしてくれる。