ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

お花見散歩

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青点をスタートして七面山まで行き青点に戻る折り返しコース。距離3.35km、最低高度56m、最高高度211m、総上昇高度214m、消費カロりー494kcal、天気晴れ、温度16度、湿度51%

昨日までは、強い雨が降り花冷えの日々が続いていたが、今朝は久しぶりに太陽が顔を出した。天候不良でしばらく散歩もしていなかったが、今日は絶好の散歩日和である。今日の散歩は花見を兼ねた散歩をしようと思い、鳴滝の七面山妙光寺に行くことにした。

 

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長崎市立片渕中学校校舎と正門

今日の散歩は片渕中学校の近くからスタートする。片渕中学校の特徴は、校舎がお城の天守閣みたいな作りになっていることである。片渕中学校が立地するこの辺りは、天正時代(1570年頃)より長崎の地を治めていた長崎氏の居城があった場所であることからお城のような設計になったようだ。

 

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中学校の脇の階段を通り、細い道しばらく下った後は、住宅街の車が一台やっと通れるほどの狭い車道を上っていく。1キロほど上っていくと、七面山の案内を見ながら参道に入っていく。

 

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住宅街を歩いていくと、庭先にいろんな花を見る。遠くから赤い色に目を奪われて、何の花だろうと思って近づくと花でなく紅いろの葉っぱである。カナメモチである。カナメモチの生垣はアクセントがあって面白い。ピンクの花が満開になっている家がある。この花は何だろうと思うがわからない。グーグルレンズで検索すると、「シデコブシ」と判定した。コブシの花は白いのではと思うが、ピンクの花もあるのかもしれない。コブシは千昌夫の歌「北国の春」に出てくるコブシである。長崎の地で今満開である。

 

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七面山妙光寺に到着。到着したところで山から下りてくる参拝者と挨拶をする。私が「桜はどうですか」と尋ねると「私は先週も来ました。先週が満開でしたね。それは素晴らしいものでした」と言われる。「もう桜は終わったんですか」と再度尋ねると、「一番早い“啓翁さくら”は散っていますね」と言う。啓翁さくらは終わったかもしれないが、七面山には啓翁さくらだけでなくいろんな桜が植えてあるから、それを楽しみに上っていくことにした。確かに、七面山の鳥居の下は足の踏み場もないほど桜の花びらが散っている。

 

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七面山妙光寺の境内は広い。山門をくぐり、妙光寺の本堂にお参りして七面大明神をお祀りしている七面堂へ行く。七面堂まで登りが続く。かなり上ってきたところで長坂が始まる。長坂は百八段の階段である。長坂の階段を一段上がるごとに、人間が持つ百八の煩悩が一つづつ消えていくという便利な階段である。煩悩の塊である我が身からすると大変有難い階段である。

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境内の啓翁さくらは確かにすでに花が散っている。しかし、境内にはいろんな桜が植えられているようで、場所によっては満開の桜を見ることができる。桜の種類はよくわからないが、色合いも様々あるようだ。

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きれいな花を発見。シャクナゲ(石楠花)である。石楠花は、ツツジツツジ属の寒さに強い常緑広葉樹の低木である。元々はヒマラヤの高山地帯に生える植物で、高山の奥地に咲いている様子に由来して「威厳」「荘厳」という花言葉を持つようになったらしい。19世紀に中国から西洋にもたらされ、そこで品種改良が行われたセイヨウシャクナゲが明治時代に日本に輸入され広まっていったようだ。

 

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桜が散った後は青葉が茂る。広い境内は花が散った場所があり、花が咲いている場所があり、また青葉が美しい場所があり、いろんな模様を楽しめる。ここは青葉が鮮明である。若葉の鮮明な青から生命力の強さを感じる。秋になると、この場所は紅葉が特に美しい場所となる。

 

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百八段の階段を上り詰めて七面堂に至る。七面堂の社殿の前には狛犬が鎮座してお守りしている。台座には天保四年霜月吉日と刻まれてある。この狛犬1833年の陰暦11月吉日からお守りしているようだ。今日まで189年間お守りしてきたことになる。

 

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境内に日蓮聖人の御像が祀られてある。ここ七面山妙光寺日蓮宗の身延七面山に連なる寺院である。至る所に日蓮宗のお題目が刻まれた宝塔が建てられ祀られている。行学堂という赤いお堂は行学院日朝上人をお祀りするお堂である。日朝上人は法華経研鑽の第一人者で、あまりの勉学のため両眼を失明したが、法華経修行に精進して、ついに開眼平癒に至ったという言い伝えがある聖人である。このお堂にお詣りすると眼病平癒、学問成就の効があるとされている。学問成就を願い参拝する。

 

今日はお花見散歩ができて満足である。しかも百八の煩悩を消すという階段も上ることができた。私の煩悩は深いので、一回上ったくらいではなかなか消えないだろうから毎日でも上りに来たいところである。自宅から遠いので毎日は来れないが、機会を見つけて百八の階段上りにまた来たい。