ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

「電気代抑制へ原発活用」のまやかし

 長崎新聞の一面に大きく「電気代抑制へ原発活用」という記事が掲載された。新聞紙上には次のように書かれていた。
 「政府が11月に取りまとめる経済対策案の概要が判明した。電気代の抑制に向け『安全性が確保された原子力発電は、最大限の活用を進める』としている。原発の最大限活用を盛り込むのは異例だ。石破茂首相が10月に実施した所信表明演説では、原発の「利活用」との表現にとどまっていたが、岸田政権の方針を踏襲する」とあった。

 原子力発電はこれまで「安全で、安くて、クリーンである」ということを最大の長所として宣伝し、原発推進を推し進めてきた。新聞テレビで「原子力発電は安全で、安くて、クリーンである」という情報が多くの俳優さんや女優さんを含め著名な方々が、それを繰り返し国民に訴えてきて、国民は「原発は安全で安くてクリーン」ということは間違いのない事実と思い込まされた。しかし、福島事故を機会に原発を見直してみると、「原発は安全で安くてクリーン」というのはみんな嘘だったということが明確になった。「原発は他のエネルギーと比較して、一番危険で、一番高くて、一番地球環境を汚染する元凶」ということが明確になった。小泉元首相は首相在任中は原発推進者であったが、福島事故以後、原発について勉強して、「原発は安全で、安くて、クリーン」は全て嘘であることがわかった。私も騙されていたと述べた。今は、こんな危険なものを日本で使ってはいけないと主張し、反原発の立場で活動されている。

 それなのに、石破首相は電気代抑制のため原発を最大限活用するという方向に舵を切った。物価が高騰している中、国民は苦しい生活を強いられている。電気代抑制のために原発を最大限活用するというのだが、本当にそんなことができるのだろうかと疑問に思った。

 そういう中、民間団体である原子力資料情報室が、原発再稼働により、電気料金値下げができるとしている電力事業者の資料をもとにどのくらい原発再稼働の電力価格引き下げができるのか検証し、発表した。
その結果は次のとおりである。

① 月額122円安くなる
東京電力EPの資料では、原発再稼働による一般家庭1世帯当たりの電気代削減効果は月額122円となり年額だと1,464円であった。二人以上の一般家庭の電力料金は月額平均約10,000円である。検証結果は月額122円安くなるということであった

② 現在の原子力負担額は679円になる
東京電力EPの申請では、電気料金に占める一般家庭1世帯当たりの原子力負担は月額679円、年額だと8,148円となった。これは原発の費用を国民が負担するという仕組みの中で、すでに月額679円を国民が負担しているという事実がある。福島原発事故東京電力が起こした事故であり、その損害賠償は東京電力の利益から出すべきであるが、それはいつの間にか放射能汚染を被る被害者が負担する仕組みになっている。原子力負担額にはそのようなものも含まれるようだ。

原発の購入価格は他の電力の2倍
東京電力EPの申請によれば、原発からの電力購入単価は41.69円/kWhとなる。電力市場での調達価格は20.97円/kWhであるので、原発の電力購入単価は市場価格の約2倍となる。つまり、原発を使うと安くなるというが、事実は再生エネルギーや火力など他の電力は20円程度で購入できるのに、原発は40円以上だから、そもそも高いので話にならない。

計算上は月額122円安くなるという結果であったが、そもそも原発の電気料金は火力や自然エネルギーと比べて平均で2倍高いという結果が出ている。原発を長期に使っていくと間違いなく割高になる。岸田元首相や、石破首相が電気料金抑制のために最大限原発活用を進めていくというのは誤魔化しの論理である。

 原発を最大限活用して価格抑制に役立てるというのは誤魔化しに過ぎないが、仮にこの論理が正しくても、原発はすぐに廃棄すべきであると私は考える。なぜかというと、地震大国日本で原発を稼働することは日本壊滅の危機が高いからである。
 2011年、私たちは福島原発事故による東日本壊滅という危機を体験した。そして、今年の1月の能登半島地震では一歩間違うと北陸壊滅の危険があったといわれている。それにもかかわらず、その危機を無視して今なお最大限原発を推進するという。私は、なぜだと叫びたい。


 日本は世界で一番多く地震が起きる国である。地震は世界中どこでも起きるのではない。地震が何千年も起きていない国や地域もある反面、地震が頻繁に起きる地域がこの地球上にはある。日本は地震頻発地帯に50基以上の原発を現在稼働させている。世界で1番多く原発を稼働させている国はアメリカで、現在100基以上稼働させている。しかし、そのアメリカの原発立地条件は地震の危険のない地域しか原発建設は認められない。アメリカの原発地震の危険のない東部に集中して、地震の危険の高い西部での建設は認められない。原発地震の起きる地域には建設しないというルールが厳しく守られている。
 ヨーロッパ各国も原発を多く抱えているが、ヨーロッパは世界で1番地層が安定している地帯で地震のない地域である。しかし、日本は世界で1番地震の多い国であり、日本は絶対原発は作ってはいけない危険地帯と言われているのに、これから原発を最大限活用していくという。日本は地震危険地帯ではなくなったのだろうか?そういう学説でも発表されたのだろうか?最大限活用するには地震の危険がなくなった理由を説明してほしい。