ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

防衛費増額と専守防衛の変更

防衛力強化のための増税について、各報道機関がアンケート調査を実施しているが、共同通信社の調査では増税を指示しないが64.9%、支持する30.0%、増税についての首相の説明については、不十分だという回答は87.1%、十分だは7.2%であったと書かれていた。また、自衛目的で他国のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有を巡っては、賛成50.3%、反対42.6%と評価が割れたとも書かれてあった。

私は、防衛力強化のための増税にもちろん反対であるが、その金額の多寡だけを問題視しているのではない。国会での議論もなく、増税による防衛力強化や専守防衛を逸脱した敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有に道筋を付けた岸田首相の閣議決定は、日本を世界第3位の軍事大国にする計画であるから断固反対をする。軍事大国化は日本国憲法の平和主義に反しているし、平和憲法をこれほど蔑ろにしている岸田政権の政策は再び戦争への道を歩んでいるとしか思えないし絶対反対である。戦後、日本は、専守防衛で平和国家の看板を維持し、武力をちらつかせる大国外交とは一線を画してきた。しかし、今回の岸田首相による安全保障政策の大転換は、力を背景にした新たな外交の道を歩むことを意味しているのであり、私はその姿勢にこそ反対する。

 私は、唐突と思われるような防衛力強化は何のために行うのか納得がいかないことばかりであった。北朝鮮が突然、日本にミサイルを打ち込む暴挙をするとは思えないし、ロシアもウクライナと戦争していてアジアに戦火を広げる両面作戦は考えられないし、中国は、台湾が独立を主張して中国本土と戦うという意思をあらわさない限り、中国と台湾が戦争状態になることはないし、ましては、日本が中国から直接攻められる緊急の危険があるとは思えない。

しかし、冷静に考えて、2014年7月、安倍内閣が多くの国民の反対を無視して集団的自衛権行使容認の閣議決定を強行したことと、岸田内閣の今回の防衛力強化も一連の流れの中で行われているものであることを考えればすべて納得がいく。集団的自衛権は日本が戦争をやりやすくするためにアメリカの要請に基づいて行った施策である。この集団的自衛権アメリカが日本の自衛隊アメリカの戦争に参加させるためのものであった。今回の防衛力強化という敵基地攻撃能力もアメリカの戦争にアメリカの二軍となって戦争に参加するための仕組み作りである。いや、アメリカの代わりに代理戦争を引き受けるための準備と言っていいかもしれない。

戦後日本の対米従属構造を分析する「永続敗戦論」の著者である京都精華大白井聡准教授は、「安保関連3文書も防衛力強化も本質はシンプルで米国の意思である。米国はトランプ政権以来、日本や北大西洋条約機構NATO)など同盟国に、軍事費の負担増などを求めてきた。ロシアのウクライナ侵攻で、日本でも防衛費をGDP2%に、という流れに弾みが付いた。増額分の多くが米国製兵器を買うことに費やされるだろう。岸田首相は5月に大増額をバイデン大統領に約束していた」と語っていた。最新の情報では、岸田政権が確保すると明言した総額43兆円の防衛費の90%はアメリカ政府に中抜きされた挙句、アメリカの軍需産業に献上されることが決定しているということであった。そして、アメリカから購入する武器はどれもガラクタでアメリカ軍が廃棄するしろものを高額で購入するなど役に立たないものが多いという報道もある。

 「あなたの日本における統治を積極的に支持します。その代わり、アメリカの武器を約43兆円買うようにと言われた安倍元首相は喜んで買いますと約束した。それが軍事費2%の発端のようだ。安倍元首相が亡くなった後、アメリカから特使がきて岸田首相と会って、安倍氏との約束は完全履行することを念押しした。岸田首相は、アメリカから言われたら「わかりました。これからもよろしくお願いします」と言って了承したのだろう。岸田首相はアメリカの言いなりに振る舞うことが、自分の政権維持のために一番ベストと判断して実行しているだけである。それが国家のためになるか、国民のためになるかは一切関係ない。それによって、自分が安泰であれば、1番ベストの判断をしたことになり、何も問題ない。本人としては、自分のためにベストの判断をしたと自信を持っていることだろう。反省すべき点は何ひとつないと思っているだろう。今や彼ら自民党政治屋にとっては、政治は自己の利益拡大の手段でしかない。国家百年の計とか国家の繁栄と国民の幸せなど絵空事でしかない。国会で追及されたら、言葉を濁して上手に追及を避けて時間切れに持っていくだけである。安倍元首相がそうであったように、国会で追及されても、どんなに嘘をついても、はぐらかしても、時間切れまで持って行けたら高評価を受けるのが自民党政治である」

いろんな識者の方の話を聞いて、想像で自民党政治屋の蠢きを書いたが、当たらずとも遠からずであろうと思う。統一教会問題では反社会的団体の反日団体に国民を売り渡し、国民を苦しめ、今度は、アメリカに日本人の血税を防衛力強化という名目で 献上して自己保身を図るなど、自民党政治屋はまさに売国奴のふるまいである。このような自民党から一刻も早く政治を取り戻さねばと思う。