ばってん爺じのブログ

年を重ねても、尚好奇心旺盛な長崎の爺じの雑感日記。長崎の話題を始め、見た事、感じた事、感動した事などを発信。ばってん爺じのばってんはバツイチではなく長崎の方言

ブログを読んでもらって考えたこと

 私は韓国語を勉強している。私の韓国語の先生は、韓国語も中国語も日本語も流暢に話すことができる外国人の方である。その先生から「5月5日の『憲法記念日に思う』というブログを読みましたよ」とおっしゃっていただいた。

 5月5日付けの「憲法記念日に思う」という私のブログの内容は、私が前川喜平さんの講演を聞いた感想である。前川さんは講演の中で「ウクライナ戦争から日本人は間違ったことを学んでいるのではないか?それも、政府自民党が国民を間違った世論に誘導しているから、国民が間違った学びをしている。政府は、ウクライナ戦争から、敵はいつ攻めて来るかわからない。いつ攻めてきてもいいように、日本は防衛力を強化する必要がある。戦いに備えて軍備を拡大すべきである。平和国家から戦争できる国へ憲法を変えるべきとして改憲をしようとしている。政府自民党がやっていることは、日本人がウクライナ戦争から学ぶべきことではない。もっと長期的視野に立って、この世界から戦争をなくすためには、日本国憲法の精神が、今こそ世界で求められていることを自覚して、武力を蓄えて戦争準備に走るのではなく、平和国家の道を自信を持って歩むべき」という意見であった。私は、前川喜平さんの意見に大賛成であったので、前川喜平さんの意見を支持しますということをブログで書いた。

 先生は、ブログを読んだ感想を次のように述べていた。「ウクライナ戦争から何を学ぶべきかということはとても大切です。私も前川さんの意見に賛成です。日本が平和憲法を掲げて戦争しない国であり続けることに賛成です。しかし、今の日本国の動きは正反対の動きでとても心配です。日本は、昔みたいに裕福な国でもないのに、軍備を2倍にするなど戦争準備に総力を上げて取り組んでいることに恐怖を感じます。日本の国民は戦争を本当に望んでいるのですか?日本は“民主主義国家”で中国と違って“国民が主人公”と言われています。中国は“共産主義”の“独裁国家“と言われます。日本の国民は、本当に戦争を望んでいないのであれば、なぜ反対しないのですか?日本は国民が主人公の民主主義国家なのでしょう。日本は自民党主義の独裁国家なのですか?民主主義というのはどういう意味かわからなくなります」ということを言われて、私は何も返答できなかった。日本国民は正常な理性を持っている国民なのかということが世界から問われているような感じであった。

 先生の質問に対して、「先生、心配しないでください。日本人はこんな馬鹿な政治は決して許しません。このような政治家は選挙で落選させます。日本は民主主義国家です。先生、全く心配無用です」と言いたいところだが、そのように返答できない自分を、日本人としてとても恥ずかしく感じた。すでに、日本は自民党主義の自民党独裁国家になっているのかもしれない。テレビでは自民党政権に不都合な意見を言う評論家は除外され、不都合な学者は排斥され、大本営発表みたいなニュースしか流れない仕組みになっている。その仕組みによって、国民はますます自民党を支持する。そして、それらは問題にもされない。さらに、地盤、看板、カバンを持つものが有利という日本の選挙では、国民のためにならない政治家しか当選しない仕組みになっている。民主主義国家というのは名ばかりであると考えると暗澹たる気持ちになってしまう。民主主義を取り戻すためにやるべきことは多い。

先日、5月3日の憲法記念日に合わせて、新聞各紙が憲法改憲についてアンケートを実施している。毎日新聞は、岸田首相が在任中の憲法改正を言及していることから「岸田首相の在任中の憲法改正が必要と思いますか?」というアンケートを実施した。それに対して、改正に賛成が35%、反対側47%で、賛成より反対が多いという結果であったと書いている。今、早急に改正すべきと考えている人は少ないということ意味しているようだ。
 共同通信は「日本国憲法について改憲の機運が高まっていますか?」というアンケートを実施した。その問いに対して”機運が高まっていない71%”、“機運が高まっている28%”という内容であったと書いている。この結果は、改憲を進める自民党支持者や維新支持者でも機運が高まっていると答えたものは30%しかいなかったという解説であった。
 また、朝日新聞は「憲法9条は改憲すべきですか?」というアンケートを実施して、“改憲すべきではない55%”、“改憲すべき37%”であったと書いている。

 ただ、読売新聞だけは「日本国憲法を改正すべきか?」というアンケートを実施して“改正すべき71%”であったと書いている。読売新聞読者は改憲派が多いようだ。

先生の前では、何も言えなかったが、このアンケート結果を見ると、まだ日本人の多くの人が確実に戦争反対ということを主張しているように思う。良識ある人と手を取り合って破滅への道をふせぎたいと切に思う。